ビジネスジャーナル > ライフニュース > ココナッツオイルの「効果」に疑問?  > 2ページ目
NEW

ココナッツオイルの「効果」に疑問?間違うと無意味?植物油は認知症の危険

文=林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家

正しい摂取方法を伝えないメディア

 植物油の摂り方の本当のことが伝わっていないのは、伝える側に問題があるためです。雑誌やテレビでココナッツオイルなどの薬効や美容効果を取り上げるのを目にするたびに、必須脂肪酸バランスとセットで伝えていないことに憤りを感じています。

 メディアで特集を組む場合、担当者は油についてかなり調べます。すると、リノール酸の過剰摂取とオメガ3脂肪酸の不足が現代人の健康を害していることに必ず行き当たります。実際、あるテレビの取材を受けた際、ディレクターはそのことをかなり知っていました。しかし、ココナッツオイルを良い油として取り上げても、サラダ油が悪い油だとは口が裂けても言わないのです。スポンサーのことは考えても読者や視聴者の健康は二の次なのです。

 サラダ油に含まれるリノール酸を熱すれば、認知症の原因となるヒドロキシノネナールという神経毒が発生します。ココナッツオイルが必要になったのは、これが原因かもしれません。

 ココナッツオイルで劇的に改善した例は日本でも報告されていますので、アルツハイマー病に罹患している人が試してみる価値はあるようですが、まず、サラダ油などの悪い油の摂取をやめ、必須脂肪酸のバランスを整えることが先決です。美容効果についても同じことがいえます。

 ちなみに、冒頭に出てきたグレープシードオイルは7~8割がリノール酸なので、摂る必要のない植物油です。
(文=林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家)

林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家

林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家

●林 裕之 1956年 東京生まれ(植物油研究家)/林 葉子 1954年 東京生まれ(知食料理研究家)

娘のアトピー再発をきっかけに植物油の害を知る。あまり知られていない植物油の正しい情報を知ってもらうべく、「油を変えて美味しく体質改善」をテーマに、レシピ本や料理教室、ブログなどの活動を夫婦で展開中。著書に『「DE-OIL」でキレイになる』(MIDI)、『体に良い油で作る絶品料理 (1)からだがよろこぶ!賢脳・健康レシピ』『体に良い油で作る絶品料理 (2)あたまがよろこぶ!賢脳・健康レシピ』(ともにダイナミックセラーズ出版)『その病気、その疲労、「隠れ油」が原因です!』(三笠書房)などがある。。

ブログ:「『DE-OIL』でキレイになる」…オメガ3系の油“アマニ油、えごま油” で体質改善。体と頭に効く油別の料理ブログ。

Twitter:@ag_tora

ココナッツオイルの「効果」に疑問?間違うと無意味?植物油は認知症の危険のページです。ビジネスジャーナルは、ライフ、, , , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!