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正しい摂取方法を伝えないメディア
植物油の摂り方の本当のことが伝わっていないのは、伝える側に問題があるためです。雑誌やテレビでココナッツオイルなどの薬効や美容効果を取り上げるのを目にするたびに、必須脂肪酸バランスとセットで伝えていないことに憤りを感じています。
メディアで特集を組む場合、担当者は油についてかなり調べます。すると、リノール酸の過剰摂取とオメガ3脂肪酸の不足が現代人の健康を害していることに必ず行き当たります。実際、あるテレビの取材を受けた際、ディレクターはそのことをかなり知っていました。しかし、ココナッツオイルを良い油として取り上げても、サラダ油が悪い油だとは口が裂けても言わないのです。スポンサーのことは考えても読者や視聴者の健康は二の次なのです。
サラダ油に含まれるリノール酸を熱すれば、認知症の原因となるヒドロキシノネナールという神経毒が発生します。ココナッツオイルが必要になったのは、これが原因かもしれません。
ココナッツオイルで劇的に改善した例は日本でも報告されていますので、アルツハイマー病に罹患している人が試してみる価値はあるようですが、まず、サラダ油などの悪い油の摂取をやめ、必須脂肪酸のバランスを整えることが先決です。美容効果についても同じことがいえます。
ちなみに、冒頭に出てきたグレープシードオイルは7~8割がリノール酸なので、摂る必要のない植物油です。
(文=林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家)
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