実際、同アンケートでチョコをあげる対象者別の予定予算も数値化しているが、最も高額となった1位は「仕事関連の義理チョコ」で2499円、そして続く2位は「自分へのご褒美チョコ」の2303円となっており、意中の男性に贈る「本命チョコ」の2074円を上回るかたちとなっている。
●もはや「好きな人に愛を伝える日」ではない?
また、同アンケートには「あなたにとってバレンタインとはどんな日?」という質問項目もあるが、「好きな人に愛を伝える日」という回答は、女性はわずか30.4%、男性29.8%。それに対し、「日頃の感謝の気持ちを伝える日」は女性55.4%、男性31.2%という結果に。
女性の1位となり半数以上の票を獲得したのが、「好きな人に愛を伝える日」ではなく「日頃の感謝の気持ちを伝える日」となっていることに、時代の変化を感じざるを得ない。ちなみに男性1位は「普段と変わらない日」の34.2%(女性は26.2%)。注目すべきは、男女とも「好きな人に愛を伝える日」は1位ではなく、3割程度の票しか獲得していないことであろう。
この結果を踏まえ、当編集部で一般男性の声を集めたところ、
「僕らのようにモテない男は『普段と変わらない日』と思い込むしかない」(30歳・男性・独身)
「『友チョコ』の意味もまったくわからないですが、『自分チョコ』って……。別にバレンタインじゃなくてもいいでしょ」(36歳・男性・既婚)
「日本の全女子、菓子メーカーの手のひらの上で踊らされすぎだね」(28歳・男性・既婚)
などの意見が印象的だった。
浮き彫りになってきたのは、バレンタインデーに向けて多くの女性が心躍らせているのに対し、多くの男性にとって自身とは無関係のイベントになりつつあり、無関心になってきているということだろうか。
いずれにせよ、日本のバレンタインデーは世界的に見て、より特異なものになりつつあるといえるだろう。
(文=昌谷大介/A4studio)