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話題のカラビナ型スマホ充電器、使ってみえたメリットと“難点”…3千円の価値は?

取材・文/A4studio
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エルコミューン「CARABINER BATTERY」(サイト「Amazon」より)

カラビナ型スマホ充電器」なるアイテムがTwitter上に投稿され、大きな反響を呼んだ。「この発想はなかった!」と同商品が紹介されたツイートは瞬く間に拡散され、4月29日現在までに4.1万件のリツイート、23万件の“いいね”を集めている。

 同商品は、アウトドアグッズなどでお馴染みの開閉可能な金属リングであるカラビナの形をしたモバイルバッテリー。このデザインを採用しているおかげで、かばんの持ち手などに引っ掛けて使えるというアイデア商品だ。

 リプ欄に注目してみると、「ちょ…キャンプ用に買う!!!」「グッドデザイン大賞!!!」「天才か……!」など、肯定的な意見が多い一方で、「容量が小さいそうなので買ってがっかりしそう」「容量的にお守り的な感じかな」と、容量の小ささを指摘する声もちらほら。

 そこで、今回は筆者が1週間使用してみた感想をお伝えしようと思う。

楽天市場とYahooショッピングから購入可能! 心躍るギアっぽいデザイン

 Twitterで話題になっていたのは、エルコミューンの商品「CARABINER BATTERY」。楽天市場とYahooショッピングに同社が運営している公式オンラインストアがあり、そこから購入可能だ。

 今回はTwitterで話題になった内蔵バッテリー容量3000mAhで3080円(税込)のものを購入したが、容量が倍になったモデルも4290円(税込)で販売されている。カラーバリエーションは「Black」「Khaki」「Coyote」「Gray」「Olive」「Navy」の6種類で、どれも渋みのある落ち着いた色合い。今回は無難にブラックをチョイス。

 送料無料だったため支払額は商品代のみの3080円で、注文した日の2日後には手元に届いた。

 箱の裏面に大まかな構造や使用上の注意、仕様に関する説明が書かれている。セット内容は本体、専用ケーブル(Micro USB端子)、取り扱い説明書の3点だ。本体の手触りはさらさらとしており、シンプルでありながらもどことなくギアっぽさを感じられるデザインが特徴的。肝心のカラビナ型フックは固めで、押し込むのに少々力がいる。だが、あまり柔らかすぎても心配になるので、ちょうどいい固さだと感じた。

 そして、カラビナ型フックの背の下にはラバーキャップがあり、それを開けるとUSBポートが出現。本体を充電するためのUSBポートも、本体からスマホに給電するためのUSBポートもここにある。

 ちなみに、この商品は本体を充電しておくタイプなのだが、充電時間の目安は出力1.0AのACアダプタを使用した場合で約3時間とのこと。朝から外出する場合は前日の夜寝る前に充電しておいたほうが安心だろう。

 では、充電が完了した本体を持ち物に装着してみよう。

 まず、カジュアルなリュックに装着してみた。リュックのアウトドアテイストにうまく溶け込み、悪目立ちしているような印象は皆無。装着する前から想定はしていたが、見栄え的にはカジュアルなリュックかトートと組み合わせるのがベターだろう。

 続いて、A4ファイルが収納できる大きさのレザー調のトートバッグに装着。きれいめなトートの持ち手にギア感の強い充電器がついていると、悪目立ちしている感が否めない。さらにUSBケーブルを挿すと、長いケーブルがぴょんと出てしまい、不格好さが倍増。気にならない方にとっては問題ないかもしれないが、トートなどのきれいめなバッグに合わせるのはファッション的に少々ハードルが高くなりそうだ。

バッグ内のスペースを有効活用できる! だがメリットはそれだけ?

 筆者はこの“カラビナ型充電器”をさまざまなバッグにつけて1週間使用してみた。

 そこで気がついたのは、大きめのバッグであれば内ポケットのあるタイプで使用したほうがいいということ。というのも、高さがあり、内ポケットがないタイプのバッグの取っ手につけて使うと、充電中のスマホがバッグのなかで宙ぶらりんになってしまうのだ。

 高さのないタイプのバッグであれば、内ポケットがなくても問題ない。筆者は手にかけて持つハンドバッグの取っ手部分にカラビナを引っ掛けて使用したが、バッグ自体の高さがないため充電中のスマホがしっかり底に着いてくれ、なかなか使い心地がいいと感じた。

 そして何より素晴らしいのが、場所を取らないことだ。休日、小さなバッグで出かけるときなどは最小限の荷物にまとめたいところだが、やはりスマホの充電は心配になるだろう。だが充電器を持っていくのはめんどくさい……という悩みが解消されるのだ。

 しかし、いくつか気になる点もあった。

 やはりきれいめ系のバッグに合わせるときの見栄えは良くない。カジュアルなリュックに合わせていた日は“カラビナ型充電器”の存在を誰かに指摘されることはなかったが、ある日レザー系バッグに合わせていた日に「これ、何?」と友人に言及された。やはり悪い意味で目立っているのかもしれない。

 また、USBポートを保護する目的で付いているラバーキャップがどうも緩いように感じる。出先でラバーキャップが外れてUSBポートが丸出しになっているのに気がつき、キャップをかぶせたのだが、数時間後に見るとまた外れていたのだ。しかも、これが頻繁に起こった。個体差の問題かもしれないが、やはりUSBポートが早々に傷んでしまうのではないかという心配がぬぐいきれない。

 そして、Twitterなどで当初から指摘されていた容量について。公式サイトによると、この3000mAhのモデルは小型のスマートフォンを約1回充電できるほどの容量とのこと。実際に使ってみると外出前に充電を満タンにしても1日しか持たなかったので、やはりそれほど大容量ではないのだろう。

 もちろんないよりはいいし、使うたび充電するのを面倒に感じない方であれば問題はないのだろうが、スマホをよく使う日や友人に充電をさせてあげた日などは、あっという間になくなってしまうだろう。

 忖度なしの感想としては、悪くはないが買うなら2倍の容量で4290円のほうがいい、といったところだろうか。休日は小さいバッグで出かけたい派の筆者にとってスペースを有効活用できるのは本当にありがたいのだが、正直、それ以上のメリットはあまり感じなかった。

 これで3080円と思うと少々割高な気もする。だが、多少割高でも邪魔にならない充電器が欲しい! という方にとっては買う価値アリといえるだろう。

(取材・文/A4studio)

A4studio

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エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

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