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楽天モバイル「Rakuten最強プラン」のデータ専用プランって何?− メリット&デメリットを解説

文=オトナライフ編集部
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2023年7月3日、楽天モバイルは「Rakuten最強プラン」において“データ専用プラン”を発表しました。データ専用なので、当然、通話はできず「Rakuten Link」の無料通話も使えないのに、月額料金は「音声プラン」とまったく同じです。そのため、一部では「いったい誰がこんなプランを利用するのか分からない!」といった声も聞かれます。そこで今回は、楽天モバイルのデータ専用プランのメリットとデメリットを解説しましょう。

Rakuten最強プランの「データ専用プラン」ってどんなもの?

Rakuten最強プランの「データ専用プラン」ってどんなもの?1
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp)

2023年6月、楽天モバイルはau回線のローミング制限を撤廃したことで人口カバー率が99.9%なったこともあり、新たに「Rakuten最強プラン」を打ち出しました。

といっても、Rakuten最強プランはそれまでと同じ従来制プランで、月3GBまで月額1,078円、月20GBまで2,178円。20GB超では無制限で月額3,278円となっています。

Rakuten最強プランの「データ専用プラン」ってどんなもの?2
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) こちらが「Rakuten最強プラン」。月額3,278円で無制限ですが、月20GB以下なら月額2,178円、月3GB以下なら月額1,078円と、使わなければ安くなると楽天モバイルでは紹介されています(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

Rakuten最強プランは、当然、音声通話も可能で「Rakuten Link」アプリを利用すれば何時間電話しても料金はタダです。詳しくはこちらの記事でご確認ください。

そのようななか、楽天モバイルは2023年7月3日、“データ専用プラン”の「Rakuten最強プラン(データタイプ)」の利用申し込みを開始しました。

●楽天モバイル「Rakuten最強プラン(データタイプ)」は→こちら

このRakuten最強プラン(データタイプ)は文字どおりデータ専用プランで、通常の音声通話はできませんし、「Rakuten Link」の無料通話も利用できません。

ただし、SMSの送受信用の電話番号は付与されるので、アプリやWebサイトで新規会員申し込みをするときの認証コードを受け取ることはできます。

通常、格安SIMで提供されるデータ専用SIMは、音声通話付きSIMよりも料金が安く設定されているため、タブレットやパソコン用のネット接続用として契約する人もいます。

また、最近は大規模通信障害に備え、メイン回線は音声通話付きSIM、サブ回線は違うキャリアのデータ専用SIMを利用する「デュアルSIM運用」をしている人も増えています。

しかし、このRakuten最強プラン(データタイプ)は、通常の音声通話付きのRakuten最強プランとまったく同じ料金体系となっています。

さすがに長年格安SIMの記事を書いている筆者でも、これには「えっ! 料金が同じなら誰がデータ専用プランを契約するの?!」と驚いてしまいました。

これはいったいどういことなのか? 本当にメリットがあるのか? このあとじっくりと解説しましょう。

Rakuten最強プラン(データタイプ)にはどんなメリットがある?

音声通話付きプランと同料金なのに、わざわざデータ専用SIMを利用する人はいるのか? そのような疑問を解決するために、ここではRakuten最強プラン(データタイプ)のメリットについて確認してみましょう。

【メリット1】無制限プランとしては最安値!

まず、ひとつめのメリットは、Rakuten最強プランは格安SIMも含めて、5Gも利用可能な高速回線の無制限プランとして、現在もっとも安いということです。

たとえば、23年7月から導入されたドコモの「eximo」は従量制プランで、3GBを超えると無制限となり、月額7,315円で利用できますが、みんなドコモ割、ドコモ光セット割、dカードお支払割などをすべて適用できると、月額4,928円まで安くなります。

また、ドコモの格安プラン「ahamo」は月20GBで月額2,970円ですが、80GBの大盛りオプション(1,980円)を追加して100GBにしても月額4,950円です。

【メリット1】無制限プランとしては最安値!1
(Image:docomo.ne.jp) 23年7月からスタートしたドコモの「eximo」は月額7,315円で5Gが無制限で使い放題になりますが、3つの割引すべてを適用できると月額4,928円まで安くなります(画像はドコモ公式サイトより転載)

●ドコモ「eximo」は→こちら

【メリット1】無制限プランとしては最安値!2
(Image:ahamo.com) ahamoの100GBは、基本プラン20GB(月額2,970円)に80GBのデータ追加オプション(月額1,980円)を追加して月額合計4,950円になります(画像はahamo公式サイトより転載)

●ahamo「料金・データ量」→こちら

このような状況のなか、ドコモやauなどのスマホ利用者が、他キャリアでのデュアルSIM運用を考えたとき、楽天モバイルの無制限で月額3,278円という料金は圧倒的に安いため、データ専用SIMとしても十分競争力があるというわけです。

【メリット2】本人確認書類なしで最短3分で申し込める!

Rakuten最強プラン(データタイプ)のメリットはもうひとつあります。

通常スマホを契約するには本人確認書類の提出が必要になりますが、データ専用SIMの契約には不要なので、eSIMで契約すればワンクリックで申し込みが完了。最短3分で開通できることです。

【メリット2】本人確認書類なしで最短3分で申し込める!1
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) 楽天モバイルでは「日本初ワンクリックで申込完了!」「申込から最短3分で手続き完了!」「本人確認書類の提出不要!」と3つのメリットを紹介しています(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

楽天モバイルに限らず、音声通話付きのプランをスマホで申し込むときは、必ず本人確認ができる身分証明書や、eKYCで自分の顔を自撮りしたりする必要があるので、どうしても15分くらいはかかります。

しかし、データ専用SIMなら本人確認書類の提出は不要ですし、eSIMなら物理SIMカードが郵送で送られてくるのを待つこともないため、申し込みからたった3分で、すぐに利用することができるのです。

とはいえ、このワンクリック申込は、現在、楽天カード所有者限定となっており、誰もが利用できるわけではありませんのでご注意ください。

【メリット2】本人確認書類なしで最短3分で申し込める!2
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) 楽天カード会員なら「Rakuten最強プラン(データタイプ)」のeSIMを、スマホからすぐに申し込め、わずか3分ほどで開通できます(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

【メリット3】初月は実質3GBまで無料で楽天モバイルをお試しできる!

楽天モバイルでは、Rakuten最強プラン(データタイプ)のキャンペーンとして、「【Rakuten最強プラン(データタイプ)お申し込み&アンケート回答特典】 初月3GB分実質無料」を実施中です(終了日未定)。

これは、Rakuten最強プラン(データタイプ)に申し込むと同時にアンケートに答えることで、1,081ポイントがプレゼントされるため、月3GBまでの利用なら実質無料で楽天モバイルがお試しができるというもの。

楽天モバイルが、いくらau回線のローミング制限を解除したことで人口カバー率99.9%を達成できたとはいえ、やはりネット回線速度に不安を感じている人も多いでしょう。

そこで、Rakuten最強プラン(データタイプ)を1カ月間実質無料で利用してもらい、エリアや通信速度に問題がないか、ユーザーに確認してもらおうというわけです。

●楽天モバイル「【Rakuten最強プラン(データタイプ)お申し込み&アンケート回答特典】 初月3GB分実質無料」は→こちら

誰しも、いきなり楽天モバイルに音声通話付きプランでMNPで乗り換えて、結局、まったくネットにつながらないというリスクは避けたいでしょう。

とりあえずデータ専用SIMで自宅のネット回線の状況が確認できるのであれば、試しに申し込んでみるのもアリかもしれませんね。

【メリット3】初月は実質3GBまで無料で楽天モバイルをお試しできる!1
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) 楽天モバイルでは、1カ月3GBまでなら実質無料キャンペーンを実施中です。大きく「無料でお試し!」と表示されているように、楽天モバイルとしても、ネットの接続状況を自分で試してもらいたいのでしょう(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

これまでRakuten最強プラン(データタイプ)のメリットばかり紹介してきましたが、ほかに何かデメリットはないのでしょうか?

そこでここでは、3つのデメリットを紹介しますので、ぜひメリットと合わせて比較検討してみてください。

【デメリット1】デュアルSIM用ならさらに安い格安SIMがある

メリット1では、大規模通信障害に備えて他キャリアでデュアルSIM運用したいとき、楽天モバイルの無制限で月額3,278円という料金は圧倒的に安いと紹介しました。

しかし、本当に大規模通信障害に備えるだけでいいなら、サブ回線にはさらに安いプランもあります。

たとえば、格安SIM最大手のIIJmioでは、月2GBプランがデータ専用SIMのeSIMなら月額440円、月20GBでも月額1,650円です(ドコモ回線のみ)。

また、音声通話付きのeSIMでも月2GBなら月額850円、月20GBでも月額2,000円で済むのです(au回線のみ)。

【デメリット1】デュアルSIM用ならさらに安い格安SIMがある1
(Image:iijmio.jp) いち早くeSIMに対応したIIJmioは、データ専用SIMはドコモ回線のみで月2GBで月額440円から利用可能。音声通話付きSIMはau回線のみですが、月額850円から利用できます(画像はIIJmio公式サイトより転載)

●IIJmio「eSIMとは」は→こちら

さらに、auの格安プラン「povo2.0」(音声通話付きSIM)は基本料0円で、必要なときにデータ通信量のトッピングを購入するスタイルです。

実質6カ月まではトッピングを買わなくても無料で回線をキープできるので、万一の大規模通信障害に備えるということなら、povo2.0のほうが適しているでしょう。

【デメリット1】デュアルSIM用ならさらに安い格安SIMがある2
(Image:povo.jp) auの格安プラン「povo2.0」は基本料0円ですが、6カ月に1回は何かしらトッピングを購入する必要があります。トッピングは「24時間使い放題」が330円、「1GB(7日間有効)」が390円、「3GB(30日間)」が990円などとなっています(画像はIIJmio公式サイトより転載)

●povo2.0(公式)は→こちら

【デメリット2】3分で申し込めても結局は音声通話付きSIMと料金は同じ!

Rakuten最強プラン(データタイプ)をネットからeSIMで申し込むと、わずか3分で開通できると紹介しました。

しかし、これは楽天カード所有者限定で、本人確認書類の提出やeKYCでの自撮りをしなくて済むというだけで、そのメリットは申し込み時間が10分程度短くなるだけです。

この10分のために、わざわざ通話ができないSIMを申し込む必要はありませんよね。料金は同じなのにRakuten最強プラン(データタイプ)では通話ができず、RakutenLinkアプリでの無料通話もできませんし、キャリアメール(楽メール)も使えないのです。

【デメリット2】3分で申し込めても結局は音声通話付きSIMと料金は同じ!1
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) データ専用SIMは、音声通話付きSIMと料金が同じなのに、通話ができず「Rakuten Link」アプリでの無料通話も利用できません(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

【デメリット3】データ専用SIMは楽天モバイルのキャンペーンの対象にならないことも!

最後に注意したいのが、「Rakuten最強プラン(データタイプ)」を契約しても、楽天モバイルで行われているキャンペーンの対象にならないことが多いことです。

たとえば、「iPhoneトク得乗り換え!対象のiPhoneが最大24,000ポイント還元!」キャンペーンでは、初めて楽天モバイルに申し込んでiPhoneを購入すると、最大2万4,000ポイントも還元されます。

しかし、このキャンペーンでは「Rakuten Link」を使用するのが条件となっているので、Rakuten最強プラン(データタイプ)の申し込みは対象外になっているのです。

●楽天モバイル「iPhoneトク得乗り換え!対象のiPhoneが最大24,000ポイント還元!」は→こちら

【デメリット3】データ専用SIMは楽天モバイルのキャンペーンの対象にならないことも!1
(Image:network.mobile.rakuten.co.jp) こちらは「iPhoneトク得乗り換え!対象のiPhoneが最大24,000ポイント還元!」キャンペーン。よく見ると「Rakuten最強プラン(データタイプ)は対象外」と明記されています(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

まとめ

いかがでしょうか? 今回は楽天モバイルのデータ専用SIM「Rakuten最強プラン(データタイプ)」について解説しました。

現在は初月3GBまでなら実質無料で利用できるので、楽天モバイルのエリアやネット接続状況を調べるにはちょうどいいと思います。

しかし、メリットとデメリットを比較すると、やはり音声通話付きプランと料金がまったく同じだという点がどうしてもメリットを上回ってしまいます。

できれば、音声通話付きプランよりもう少しだけ料金を下げてもらえれば、さらに利用価値が高まると思いますがいかがでしょうか。

オトナライフ編集部

オトナライフ編集部

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