もともと公式発表ではなく、研究者とされる人の個人ブログにあった発言からの報道なのだが、元のブログでもAndroidのサポートを打ち切るとは書いていない。Androidに含まれる、ある技術について「一定バージョン以前のものはセキュリティに問題があってもグーグルはパッチ(修正プログラム)をつくらない」と説明しているのだ。
パッチをつくらずに、Androidを使った製品開発をしている各社に問題の報告を行うという。そもそもAndroidはオープンソース(ソースコードを公開している)であり、各メーカーが手を加えてスマートフォンを製作していることもあり、セキュリティパッチをグーグルが一般のユーザーに向けて直接配信しているわけではない。
つまり、ユーザーとしては特に何も変わるところはないのだ。しかし、古い端末を使い続けてもいいというわけではない。古いオペレーティングシステム(OS)にはセキュリティリスクが潜んでいる可能性が高く、インターネット閲覧する際にも不都合が生じることすらある。
そこで、数年に一度は機種変更するのが理想的だが、その際の機種選びについて、OSのバージョンアップに対するメーカーの姿勢も検討項目に入れることをオススメしたい。
●メーカーごとに異なるアップデート対応
Androidのスマートフォンを持っている人は、OSのバージョンをチェックしてみてほしい。「メニュー」→「設定」→「端末情報」と進むと、バージョンが表示されている。そこに「4.4.X」とあれば、比較的新しいOSが搭載されているといえる。これは2013年末頃にリリースされたバージョンだ。
しかし14年半ばに発売されたスマートフォンでも、これより古いバージョンのOSを搭載している機種があり、また、購入後にOSのアップデートを受けられていないモデルもある。同じ端末であっても、海外ではアップデートされているのに、日本ではアップデートされない、といったことも珍しくない。パソコンは特に何も作業をしなくても自動的に最新版のOSに更新されるが、スマートフォンはそうではない。
古い端末に最新のOSを組み込んでも、処理能力が追いつかずかえって動きが悪くなることもあるので、必ずしも最新バージョンのOSを搭載するべきとはいえないが、機種に見合った環境において、できるだけ新しいバージョンであることが望ましい。