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iPhone
昨年10月、ついにNTTドコモからiPhoneが発売され話題を呼んだ。ソフトバンク、KDDI(au)が独占していたiPhoneのキャリア縛りはアメリカと同様に撤廃された。加えて11月22日からアップルはSIMフリー版iPhoneの販売も開始し、ようやくユーザーがキャリアを自由に選べる時代がやってきた。このような状況は、言うまでもなくキャリアの顧客争奪戦がさらに激化することを意味している。
そもそも、iPhoneについては、2012年にソフトバンク独占だったiPhone販売にauが参入した時から顧客争奪戦は始まっている。KDDIでは、かつてはWiMAXを立ち上げた田中孝司社長が積極的にメディアに登場するCM戦略を展開し、ソフトバンクが孫正義社長を広告塔とするのと同じ戦略に出た。そして、「同じiPhoneでもKDDIのものはソフトバンクとは違って品質が良い」と盛んに自社の優位性を示した。通信キャリア各社ともiPhoneをめぐり自社のネットワーク網の優位性を盛んに宣伝しているが、特に目立つのがKDDIだ。
しかし、「どのキャリアが良い」という決定的な条件はあるのだろうか? そして、その主な根拠とされている「基地局数」や「保有周波数帯域」は、本当にキャリアの通信品質を示すものなのだろうか?
そこで今回、かつてKDDI社員として技術部門を担当していた中野氏(仮名)に話を聞いた。
異なるキャリアのiPhoneを2台並べて、電波強度の違いや速度計測を行った。実際、同じ場所でキャリアによって違いは発生し、いずれかが圏外になるということもある。ただし、場所(都市部や地方)や時間帯(利用ユーザー数の多さ)で状況は異なる
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