3日間こってり使って判った、やはりiPad miniが一番!?
●カメラ性能はどうか?
iPad miniは、背面に500万ピクセルのカメラと、正面に120万ピクセルのインカメラを備えている。意外と見落とされがちなのがこの機能で、カメラを持たないNexus 7と違う点だ。また、GALAXY Tabにもカメラは付いているが、背面に320万ピクセル、正面に220万ピクセルとスペックは異なる。
背面カメラの性能はスペック上は平凡なカメラであり、iPhone 5などのカメラのほうが性能は上だが、2592×1936ピクセルの高画質な写真が撮影できる。また、エンジンもチューニングが施され、暗い場所でも比較的美しい写真が撮れる。さらに、最大10人までの顔を認識して、自動的にピントや露出を合わせる顔検出機能も備えている。
さらに、iPhoneと同様にHDビデオの撮影も可能であり、背面カメラでは1080p、フロントカメラでは720pのハイビジョン撮影ができる。画質についてはiPhone 5にはかなわないが、iPadを持ち歩いている時に、気軽に撮影できるのはありがたい。また、フロントカメラは、アップルのビデオ通話機能「FaceTime」や、Skypeなどでのビデオチャットに利用できる。
高画質な写真が撮影できた。決して「おまけ」的なカメラではないことがわかる
●iPad miniを買う意義はどこにある?
筆者は10年5月に発売された初代iPad(第1世代)から毎年新しいiPadを買い続けているが、今年は第4世代iPadを買わずにiPad miniを買った。iPadのコンセプトは、家庭やオフィスでパソコンの代わりに使えるタブレットであり、WebブラウジングやYouTubeの再生、メールやカレンダー、写真のブラウズといった用途であれば、これで十分だ。
しかし、先述した通り、iPadは持ち歩くにはちょっと重いしサイズも大きい。その点、iPad miniなら、お気に入りの音楽やビデオ、電子書籍を詰め込んでバッグに放り込んでおき、使いたい時にさっと取り出して使える。しかも、iPhoneやiPod touchよりもはるかに大きな画面だから、メール入力やWebブラウジングも快適だし、ソフトウェアキーボードの文字入力も楽だ。
しかし、それだけではNexus 7などのAndroid系のタブレットと同じなのでは? と思う人もいるだろう。現在、7インチクラスのタブレットは激戦区となっており、これからも競合製品が続々と登場する可能性はある。その中で、iPad miniの優位性はどこにあるのだろうか?
そのポイントは2つある。1つは、2007年のiPhoneリリース以来、長い年月をかけて進化してきた「iOS」というOSを搭載していることだ。iOSの特徴は、マニュアルを読まなくても簡単に操作できることであり、初心者でも直感的に使えるインターフェースを備えていることだ。また、音声入力や音声操作機能などの先進的な機能を備え、アップルのApp Storeで豊富なアプリを利用できることもメリットだ。
もう1つは、アップルの無料クラウドサービス「iCloud」が利用できることだ。iCloudは、メールや連絡先、カレンダー、リマインダー、メモといったデータを他のMacやWindows(連絡先、カレンダーなどの同期はOutlookが必要)と同期でき、iPhoneやiPadで撮影した写真をクラウドに保存し、どのマシンでも同じ写真をブラウズしたり、他のユーザーに公開できる。