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東京・小池知事、豹変しカジノ誘致か…来年再選のため、安倍自民党の“軍門に下る”気配

文=編集部
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東京2020オリンピック 1年前セレモニー(写真:つのだよしお/アフロ)

 9月11日に行われた安倍政権の内閣改造と自民党役員人事。交代観測があった二階俊博幹事長の留任を、誰よりも喜んでいたのは小池百合子東京都知事だ。

 8月20日、小池氏の支援団体「百乃会」のセミナーで講演した二階氏は「私は小池氏に敬意を払っているひとりだ」と発言、盟友関係を強調している。来夏の都知事選に向け、二階氏が幹事長であることは、小池氏の知事再選戦略において不可欠なピースだった。小池氏の知事任期は来年7月30日まで。都知事選は6月30日から7月29日までに行われる。

 2017年の衆院総選挙で代表を務めた国政政党「希望の党」が惨敗して以来、小池氏をテレビカメラが追うようなことは、ほとんどなくなった。本人も派手なパフォーマンスを封印し、都知事として地域イベントに出席するなど、地味に活動してきた。

 そんな小池氏だったが、7月から非常勤の東京都参与を務めるヤフー元社長の宮坂学氏を副知事に抜擢。9月10日の都議会に提案し同意された。宮坂副知事は情報通信技術(ICT)を担当するというが、このタイミングで著名民間人を副知事に起用したことは、「再選への強い意欲の表れ」(都政記者)とみられている。

 そこで今、密かに注目されているのが、東京都のカジノへの対応だ。

 横浜市の林文子市長が8月に、白紙から一転、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致に舵を切った。横浜市は賛否渦巻く大混乱となっているが、それに対して、小池氏は今のところ、記者会見や都議会などで「メリット、デメリットの両面あることから、総合的に検討していく」と明言を避け、静観の構えを見せている。

 だが、水面下では東京都も着々とカジノの調査を進めており、2019年3月に民間に委託して作成した調査報告書では、カジノの利点を強調する表現が、都の意向によって加えられたことが明らかになっている。つまり“前向き”だということだ。

トランプ米大統領の意向

 その調査報告書では、IR誘致による年間売上高は4000億円、経済波及効果は最大9000億円と推計されているという。小池氏の知事再選戦略とカジノにどんな相関関係があるのか。

「小池さんが都知事再選に向けて、IR誘致を自民党との取引材料にするのではないか、という見方が出ているのです」(都政記者)

BusinessJournal編集部

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