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関電、1億8000万円受領し原発工事発注を「違法ではない」と強弁…贈収賄罪成立の可能性は?

文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士
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原発工事減でなりふり構わず

 原発マネー関連の不祥事発覚は、これまで電力会社側から地元自治体に支払われる流れがメーンだった。なかでも東京電力が自治体に「寄付」した原発マネーの総額は1990年代から約20年にわたって計400億円超。1~4億円程度の「少額寄付」を繰り返し、寄付者の実名公表基準を避けるように「匿名の寄付」を続けていたことが明らかになっている。そうした資金は役場庁舎やスポーツ施設の新設など公共事業に姿を変え、地域の建設会社の仕事創出が図られた。

 青森県の原子力関連施設立地自治体の建設事業者は、次のように説明する。

「原発立地自治体の地域振興を図ることで、住民の(原発賛成のための)合意形成を図る目的で電力会社が自治体に寄付をしていました。ただ東京電力福島第1原発事故以降、少し状況は変わりつつあるのかもしれません」

 原発事故以降、全国の原発は国の安全基準の見直しを受けて全基停止。建設中の原発に関しても工事は中止され、稼働計画が見直されたり、凍結されたりしている。こうした状況でもっとも影響を受けたのは、原発立地自治体の建設会社だ。原発が稼働していなければ大規模メンテナンス工事の発注がなくなり、原発建設が止まれば首都圏や関西圏への出稼ぎが不可避になる。仮に廃炉や再稼働が決定しても、すぐに具体的な工事発注につながるわけではない。

「原発立地自治体は人口減少や高齢化が深刻だからこそ、原発を誘致せねばならなかった地域です。全国的な公共事業の減少もあり、原発事故以降の空白期間で原発関連事業を代替できるような発注は過疎地域にはありませんでした。地元業者にとってこの状況は死活問題。どれほど少なくなろうと、原発関連工事をちょっとでも多く発注してもらえるよう、なりふり構わず心象を良くしようと各種『営業』をかけるのはわからなくはないです」(前出の建設事業者)

 だからといって、町役場の元幹部が、地元企業と利害関係のある特定の企業に対して橋渡しを行い、資金まで渡していいのか。弁護士法人ALG&Associates執行役員の山岸純弁護士は次のように解説する。

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