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川端康成が命を絶ったマンションの一室、売りに出され成約していた…高まる事故物件需要

文=編集部
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川端康成(Wikipediaより)

 1968年にノーベル文学賞を受賞した日本有数の文豪、川端康成氏が自ら命を絶ったマンションの一室が事故物件として売りに出され、成約していたことがわかった。

 物件は神奈川県逗子市の高級マンション逗子マリーナ本館の一室。江ノ島と富士山の眺望を楽しめる2DK(54平方メートル)の部屋だった。いわゆる事故物件であることを示す「告知事項有」で神奈川県内の不動産会社で売りに出されていて、今年3月に成約したようだ。不動産会社のホームページ上で告知されていた。

 川端氏は1972年4月16日に同マンションの一室でガスにより命を絶った。成約告知に記載されていた部屋番号が、川端康成の人生を記した森本穫著の 『魔界の住人 川端康成――その生涯と文学 下巻』(勉誠出版)の第11章に記載されていたものと同一であったことから、インターネット上では以下のように話題になっていた。

「すごい」

「文豪が枕元に立つ事故物件」

「むしろ住みたい」

 取引した法人、個人の実名や部屋番号などを一切明らかにしないという条件で、同不動産会社は「川端先生がお使いになられていた部屋が成約したのは事実です」と認めた。

 最近は事故物件をあえて選ぶ、買い手や借り手も増えてきている。日本全国に古戦場跡や痛ましい事件や事故があった場所は無数にあり、その跡地に立つ住居もまた星の数ほどある。歴史ファンや作家ファンなどがあえて“いわくのある”所に住みたがる傾向も顕著だ。不動産業界にもかつての常識にはなかった新しいニーズが生まれ始めているのかもしれない。

(文=編集部)

 

BusinessJournal編集部

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