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反応さまざまなあのニュースをどう読む? メディア読み比べ(4月22日)

マック値上げで、値段据え置き&素材高級化のモスに追い風か…バーガー腐らない論争も

文=blueprint
マック値上げで、値段据え置き&素材高級化のモスに追い風か…バーガー腐らない論争もの画像1
追い風吹くか?(「マクドナルドHP」より)

 売り上げ不振が続き、客単価のアップを狙う日本マクドナルドが、5月7日から「100円マック」の商品を減らし、ハンバーガーとマックシェイクを100円から120円に、チーズバーガーを120円から150円に値上げする。マクドナルドの大幅な価格改定は2008年8月以来となり、これを各メディアが大きく伝えた。

 マクドナルドは今年1月から、一部店舗で先行して値上げを行うなど、新価格について検証を重ねてきた。19日付の日本経済新聞によれば、「ハンバーガーのような代表的な商品は固定客の購入比率が高く、値上げしても販売減への影響は限定的」(原田泳幸会長兼社長)との判断に至り、全国的な値上げに踏み切ったという。

 とはいえ、マックフライポテトのSサイズを190~230円から150円に値下げするなど、100円台の商品を拡充することで「全体の値上げ率は0.3%程度にとどまる」(同紙)とのこと。またエコノミックニュースの記事によれば、値上げが発表された18日、株式市場では好感されて日本マクドナルドの株は47円高、年初来高値を更新したそうだが、最近のキャンペーンがことごとく不評を買ってきた影響もあってか、2ちゃんねるでは「マックはインフレ目標達成なw」「マックでこの値段出すならもうちょっと出してモスいくし」(原文ママ)など、皮肉を込めたコメントが散見された。

 一方、東洋経済オンラインは、マクドナルドとの対比で引き合いに出されることが多いモスバーガーについて、『「マック値上げ」に逆張り 価格据え置き、牛肉100%へ変更も』との見出しで、主力商品をリニューアルすると伝えた。価格は据え置きながら、食材をグレードアップすることで商品力を強化。「業界最大手のマクドナルドや、中食部門を強化しているコンビニエンスストアに対する競争力を強めるのが狙いだ」としている。ハンバーガー業界首位と2位とで戦略の違いが鮮明に出た格好だ。

 そんな中、現在、インターネット上でマクドナルドをめぐるふたつの議論が大きな話題となっている。

 ひとつは、ガジェット通信が『マクドナルドが客をバイトにスカウトするキャンペーン実施中! 「フリーターや無職っぽい人に声をかける」』という見出しで報じた、クルー(アルバイトスタッフ)のスカウト方法について。

 同記事によれば、現在このスカウトキャンペーンを強化中。話しやすく、暇そうな客には「マクドナルドのお仕事紹介」という資料を渡されることがあるようだ。ネット上では、「60秒ルール」などのキャンペーンで酷使したアルバイトが大勢辞めたのではないか、定職を持っている人に声をかけたらかなり失礼じゃないか、など批判のコメントが多く見られている。

 さらに、現在ツイッターで爆発的に話題を広げているのが、定期的に盛り上がる「6カ月放置してもカビ生えない永遠のハッピーセット」のスライドショーだ。マクドナルドのハンバーガーとポテトをむき出しの状態で6カ月放置し、それを毎日写真に撮り続けたものをまとめた動画だが、カビひとつ生えず、腐らないことが証明されており、「一体どんな成分が含まれているんだ」と不安のコメントが多く寄せられている。

 一方で、「あのサイズのバーガーはどれも腐らない!」と、その反証となる実験結果を伝えているのはギズモード・ジャパン。同記事では、ファストフード店が提供する一般的なサイズのハンバーガーは、表面積が広く湿気が抜けやすいため、カビもバクテリアも生まれない、というのは腐敗を避ける一助になっている、と分析されている。

 実はこれ、2010年の記事であり、今になって話題を広げていることに、マクドナルドがすっかりネットユーザーのウォッチの対象になっていることがわかる。好評も悪評も瞬く間に広がる時代、マクドナルドは今回の価格改定で起死回生を図ることはできるのだろうか?
(文=Blueprint)

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総合カルチャーサイト「Real Sound(音楽・映画・テック・ブック)」の運営や、書籍や写真集の発行、オウンドメディアの制作支援など“編集”を起点に様々な事業を行っている。
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