“安倍政権後”をどうするか
全国で安倍内閣総辞職を求める動きが日増しに強くなっている。最初に森友学園問題で裁判を起こして火をつけ、主催者に名を連ね当日もスピーチする大阪府豊中市の木村真市議は、このイベントの意義をこう語る。
「森友問題だけではなく、加計問題、労働法制の問題など、何から何までデタラメです。彼らに政権を担う資格はまったくない。さくら祭り当日は、さまざまな問題に取り組んでいる人が話をするが、みんな“(安倍政権は)もうウンザリだ”と言いたくなる内容になるでしょう。政権交代は必要ですが、少なくとも安倍内閣総辞職につながる活動にしていきたい」
自民党内でも、安倍首相が退陣した後をめぐっていろいろな情報が飛び交っている。しかし、それは一種の“永田町業界”の内輪の話だろう。真に自由な社会をつくるための政権交代からは程遠い動きである。
安倍政権を追及する動きとしてここ数年、市民が野党共闘を進めるように政党に働きかけてきた。しかし、今度の4・5さくら祭りの関係者は、さらに一歩踏み込もうとしているようだ。
野党共闘は確かに政府や与党に対する一定の歯止めになるだろうが、それだけでは本格的な政権交代は難しいからである。
実行委員のひとりで愛媛県今治市の加計学園問題に火をつけた黒川敦彦氏は、次のように語る。
「さくら祭りに集まった人やグループが中心になり、“私たちの政権”をつくる運動に進みたい。政党主導ではなく市民が重要政策を打ち出し、その政策に賛同する地域の統一候補を市民が選んでいく。必要があれば、無所属候補を擁立し野党からの推薦や支持を得て連携していく。
このような流れをつくれば、単に安倍内閣総辞職にとどまらず、民主主義勢力による“私たちの政権”をつくることも夢ではないと思います」
政策でまとまった無党派市民が主導していくという考えだ。具体的な政策は多くの人から募ってまとめる方針だが、たとえば消費税即廃止、原発即禁止など、わかりやすく大胆な政策を、与党が出す前に市民側と野党が明らかにすることがカギになるだろう。
(文=林克明/ジャーナリスト)
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