片山さつき新大臣、安倍政権の「醜聞」の火種か…稲田朋美を総裁特別補佐に大抜擢の裏事情
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
沖縄県知事選挙で大敗し、公明党との距離も微妙な安倍政権ですが、10月2日に閣僚・党役員人事が発表され、第4次安倍改造内閣が始動しました。
改造人事については、9月20日の自民党総裁選挙で安倍晋三首相の3選が決まった直後から、さまざまな臆測が報道されていました。特に、麻生太郎財務大臣と菅義偉官房長官の留任についてはいち早くささやかれており、実際にその通りになりました。
しかし、「これだけ不祥事続きの財務省の大臣が留任って、どうなんだろう?」という疑問の声は自民党内からも聞こえてきます。
党内人事では、二階俊博幹事長が留任しましたが、二階幹事長も失言が目立つ印象です。また、甘利明議員については「入閣か党4役(幹事長、総務会長、政務調査会長、選挙対策委員長)に入るのでは」といわれていましたが、選対委員長という重要な役職に就任しました。当初から、「派閥のバランスに配慮して、論功行賞的な人事をするつもりだ」という予想はされていましたが、もう睡眠障害のほうは大丈夫なのでしょうか。
2016年に口利きと金銭授受問題が報じられた甘利議員は内閣府特命担当大臣(経済財政政策)を辞任し、その後は睡眠障害を理由に国会を欠席し続けました。選対委員長は来年の参議院議員選挙や統一地方選挙を取り仕切る立場ですから、体調のほどが気になります。
最初に“やらかし”が期待される、あの大臣
これだけでも微妙な船出の感が否めませんが、今回はさらに微妙な議員が多いです。
特に、桜田義孝議員は当選7回という実績ながら“身体検査”で引っかかって入閣できなかったにもかかわらず、今回は東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣の就任が発表されました。ちなみに、スポーツ経験はまったくないそうです。
地元の有権者の方々も「余ったポストに割り当てられただけだろう」「どうせ短命だと思うが、本当に仕事ができるのか」とあきらめムードのようです。地元ですら、このような言われ方をされてしまうのは、桜田議員は以前から“お騒がせ案件”が多いからです。
たとえば、13年には東京電力の福島第一原子力発電所事故で発生した放射性廃棄物の処理について、「福島の東電施設に置けばいい」と発言して批判され、当時の下村博文文部科学大臣から口頭注意を受けています。また、16年には、韓国の従軍慰安婦について「職業としての売春婦で、犠牲者ではない」という旨の発言をして叩かれ、その日のうちに発言を撤回しています。
こうした経緯もあったため入閣が遠かったのですが、今回は総裁選後に名前が挙がっていました。当の本人は、ふんぞり返って「今度は入閣するだろうから、なかなか地元に戻れなくなります。忙しくなるんでね」と言っていたそうです。
地元の方々は、心の中で「どうせ、またダメだろ……」と思っていたそうですが、なんと初入閣を果たしました。一方で、週刊誌の記者たちは「最初にやらかしてくれるのでは?」と期待しているそうです。
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。