ウクライナのドミトロ・クレーバ外相は4日午前9時34分、自身のTwitterアカウントに「同国のザポリージャ原子力発電所が、ロシア軍から攻撃を受けた」と投稿した。
Russian army is firing from all sides upon Zaporizhzhia NPP, the largest nuclear power plant in Europe. Fire has already broke out. If it blows up, it will be 10 times larger than Chornobyl! Russians must IMMEDIATELY cease the fire, allow firefighters, establish a security zone!
— Dmytro Kuleba (@DmytroKuleba) March 4, 2022
「ロシア軍は、欧州最大の原子力発電所であるザポリージャ原子力発電所にあらゆる方向から砲撃している。すでに火災が発生した。爆発するとチェルノブイリ原発事故の10倍になる!ロシア人はすぐに砲撃を止め、消防士(の活動)を許可し、セキュリティゾーンを確立する必要がある!」
複数のウクライナの自治体関係者なども同様の情報をTwitterなどに投稿している。
同原発にはロシア型加圧水型原子炉(VVER)6基が稼働している。いずれも総発電量は1000MW。世界第3位の規模の原子力発電所で、欧州では最大。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS、ワシントン)は1月27日、同原発などでロシア軍との戦闘が発生することを予測。
「戦闘によるチェルノブイリ式の炉心溶融は、地元住民と両側の近くの兵士を危険にさらすだけでなく、東風がロシアに放射線を運ぶ。これは、ロシアとの国境から約200マイル、(編集部注:独立を表明した)ドネツクから125マイル未満のザポリージャにある6基の原子炉の損傷に特に当てはまる」などと分析していた。当編集部も2月22日、記事『ウクライナ侵攻ならチェルノブイリ原発が戦闘地域化の懸念…人類史上初、欧州に危険も』で詳報していた。
(文=Business Journal編集部)