多国籍6人組ガールズグループ、LE SSERAFIM(ル・セラフィム)が所属する事務所HYBE(ハイブ)とSourceMusic(ソースミュージック、いずれも韓国)は20日、メンバーのKIM GARAM(キム・ガラム)との契約を解除し、今後は5人で活動すると発表。日韓のファンに大きな波紋を広げている。20日午前11時半の段階で、同グループ名は韓国国内のTwitterでトレンド入りした。
「LE SSERAFIMの今後の活動計画に関するご案内」との発表によると、「当社は、KIMGARAMとの専属契約の解除を決定いたしました」「KIMGARAMを取り巻く論争により、ファンの皆さん並びに多くの方々にご迷惑をおかけいたしましたこと、心から深くお詫び申し上げます」(原文ママ、以下同)と述べ、「今後、LE SSERAFIMは5人体制で活動を続ける予定です。当社は、LE SSERAFIMがアーティストとして持続的に成長する姿をお見せできるよう、最善を尽くしてサポートしてまいります」と表明した(以下、当該公式ツイート)。
[공지] 르세라핌 향후 활동 계획 안내 pic.twitter.com/OUZBSFgjeb
— SOURCEMUSIC (@SOURCEMUSIC) July 20, 2022
「校内暴力」疑惑とは?
LE SSERAFIMは5月2日、韓国デビュー。所属するハイブは防弾少年団(BTS)の所属事務所としても知られる。デビューアルバムは発売1週間で合計30万7450枚を販売した。
一方、キム・ガラムさんをめぐっては、SNS上などで「中学校時代に同級生に“校内暴力”を振るっていた」などとする指摘があり、真偽をめぐり激しい議論になっていた。
同事務所は「当社はKIMGARAMと議論してしばらく活動を中断し負傷した心を治癒することに集中することに決定しました。KIMGARAMが回復後に復帰するまで、LE SSERAFIMは当分、5人メンバー体制で活動する計画です」と説明。5月20日から彼女の活動を休止していた。
なお同事務所は一連のネット上での議論に対し、「KIMGARAMも校内暴力の被害者でした」と反論した。日本駐在の経験の長い、韓国紙記者は次のように背景を説明した。
「SNS上では、“喫煙をしていた”“同級生を植木鉢で殴った”などという指摘が、同級生や学校関係者と思われる人たちから上がったことで論争になりました。
一連のネット上の議論で真偽が明らかになったわけではありませんが、“植木鉢”などに関しては、ネット上の指摘と事実は異なる可能性が高いようです。むしろ彼女が(いじめなどの)被害者だったという主張も出ています。
事務所が反論しているように“彼女のみが加害者”だったわけではなく、“彼女も被害者だった”というのが、中学校校内で起こっていたことの真相に近いのではないかと思われます。いじめの加害者が被害者になったり、校内暴力の被害者が加害者になったりする事例はよくありますよね。
今回、事務所は契約解除を選択しました。難しい問題ですが、若い彼女の将来を考え、もう少し事務所側から事実関係の詳細な説明や、所属タレントを守るような姿勢があってもよかったのではないかと個人的には思います」
(文=Business Journal編集部)