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エンリケ経営サロン客死亡、店員に「口外禁止」誓約書、文春報道…事実隠蔽の意図か

文=Business Journal編集部
エンリケ経営サロン客死亡、店員に「口外禁止」誓約書、文春報道…事実隠蔽の意図かの画像1
エンリケのInstagramより(編集部にて一部加工)

 24日発売の「週刊文春」(文藝春秋)記事は、元人気キャバ嬢のエンリケが経営するクラブで“手伝い兼客”の男性が泥酔し、更衣室に放置されたまま死亡する事件が起きていたと報じた。「文春」によれば、エンリケは店の関係者らに、事件について口外した場合は罰金を払う旨を記した誓約書にサインさせていたという。

「飲食店、とくにクラブのように、客のなかには店に通っている事実を会社や家族に知られたくないと考えている人もいる可能性がある業態店の場合、警察が絡む死亡事件が起きたという情報が広まると、集客に影響が出て経営的に打撃が出る恐れもある。そのためエンリケさんも念には念を入れて誓約書というかたちでスタッフらに口止めさせていたのだろうが、いくら口止めしてもこうした情報は必ず業界内で漏れるものなので、罰金を払うという誓約書まで書かせていたという事実が公になり、かえってマイナスのイメージが広まる結果となり、逆効果だったのでは」(飲食店経営者)

 エンリケは誓約書の件について「文春」の取材に対し「警察から情報を漏らすなと言われているので」と説明しているが、全国紙記者はいう。

「警察が逮捕や書類送検を狙う対象である“ホシ”の関係者に事情聴取する過程において、ホシが証拠隠滅などのもみ消し工作や逃亡をすることを防ぐために、事情聴取の相手に『捜査内容を口外しないでほしい』と伝えることは普通にある。ただ、飲食店で泥酔した客を更衣室に放置して死亡したという事案において、その事実そのものについて警察が店側に『口外するな』と指示したというのは疑問を感じる。

 たとえば警察が継続して捜査しているという事実や、死亡した方の個人情報を外部に漏らさないでほしいと店側に伝えることはあり得るかもしれないが、死亡事件が起きたというのは事実であり、そのこと自体を口外するなと警察が口止めするとは考えにくい。単にエンリケさんが店の悪評が立つのを恐れて隠したかっただけではないか」

 ちなみにエンリケは「文春」の取材に対し「ご冥福をお祈りすると共に、謹んで哀悼の意を表します」と回答しているが、エンリケは事件直後にヨーロッパ旅行に旅立ち、各地で楽しむ様子をInstagram上にたて続けに投稿していた。

 当サイトは、23日付「文春オンライン」記事が第一報を伝えた際に関連記事を配信していたが、以下に再掲載する。

――以下、再掲載――

 23日付「文春オンライン」記事は、元人気キャバ嬢のエンリケが経営するクラブで“手伝い兼客”の男性が泥酔し、更衣室に放置されたまま死亡する事件が起きていたと報じた。

 名古屋・栄の元人気キャバ嬢で多い月には月に5億円も売り上げたことから「日本一のキャバ嬢」とも呼ばれたエンリケ。キャバ嬢を引退した2019年頃から頻繁にテレビ番組などのメディアに出演するようになり、現在では東京に居を移し、銀座のクラブ「シャンパンサロンエンリケ」や名古屋の寿司店「鮨エンリケ」など飲食店を経営するのに加え、他の事業も手掛けるなど経営者としても手腕を発揮している。

 一方、Instagram上ではハイブランドのパーティーに出席する様子やファーストクラスで海外旅行を楽しむ様子、高級マンションの自宅や所有するブランド品の写真を公開するなど、セレブなプライベートを披露。64万人を超えるフォロワーを獲得し、数多くの女性たちの羨望の的ともなっている。

「キャバ嬢時代のエンリケは、客を笑わせて楽しませる“親しみやすいキャラ”を売りするタイプ。あるテレビ番組の密着取材では、1年間1度も休むことなく出勤し、ときには夜の閉店後にご贔屓の客と徹夜で登山に行き頂上でシャンパンを瓶のまま飲み、そのまま名古屋に戻って同伴出勤する様子なども流されていた。

 客には女性ファンも多く、わざわざエンリケ目当てに県外から来る客も珍しくなかった。ご指名する客には東京のタレントや経営者など著名人もおり、エンリケのインスタには客で来たと思しきNHK党党首の立花孝志氏と映った写真もみられる。あのエイベックス会長の松浦勝人さんもエンリケの店に行ったことがあるとYouTubeで明かしていた」(週刊誌記者)

「お酒の強要があったわけではありません」

 そんなエンリケが経営する店で男性が死亡するというショッキングな事件が起きた。「文春」によれば、「シャンパンサロンエンリケ」に来ていた手伝い兼客の男性が泥酔し、更衣室に運ばれ数時間放置され、そのまま死亡。当日はエンリケも店に出ていたといい、7月にはインスタのストーリーで事件について触れ「一気飲みやお酒の強要があったわけではありません」と釈明しているが、飲食店経営者はいう。

「一般的にいわゆるクラブやサロンのような店では、どれだけ客に高いボトルを入れさせるかが利益を大きく左右するので、客本人のみならず同席したキャストにもガンガン飲ませる雰囲気をつくれるかが重要になってくる。そのため、“タダで高いお酒を飲ませてあげるから”という口実で、“飲み要員”の男性や、若くて容姿が良い女性を客として店に紛れ込ませるというケースは珍しくない。特に女性の場合は“バイト代”を払うこともある。それで男性客が心地よくなって金をたくさん落としてくれれば、店としては万々歳なわけです。

『文春』によれば、エンリケも日頃からスタッフに対し、客のボトルを飲んで空けさせるよう指示していたということだが、そもそもクラブやサロンというのはそういうことで利益を上げる商売なので、良いとか悪いとかいう話ではない。

 ただ驚きなのは、事件直後にエンリケがヨーロッパ旅行に行き、楽しむ様子をインスタに断続的にアップしている点。店で客の死亡事件が起きたとなれば、店の営業に関することに加えて警察の捜査や遺族への対応など、経営者としてやらなくてはならないことが山積みのはず。当事者意識が欠如しており、まったく反省していないということだろう」

 24日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では「口止め誓約書の存在」にも触れられるということだが――。

「7月のインスタでの釈明も、投稿から24時間で消えるストーリー機能を使っており、事実を隠したいという意図がうかがえる。わざわざ店員に誓約書にサインまでさせていたということなら、エンリケが相当警戒していたということだろう。起きたことの経緯が外にバレるとマズイという認識があったからこそ、口止めしようとしたと考えるのが自然」

保護責任者遺棄罪が成立する場合も

 もし仮にエンリケ本人、またはスタッフが、亡くなった男性に一気飲みを勧めたり飲酒を強要していたという事実がなかったとしても、経営者としてエンリケが法的責任を問われることはないのだろうか。山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士は次のように解説する。

<「泥酔して潰れた男性」の状態にもよりますが、もし、この方が扶助(助けないと生命に危険が発生するような人を助けるような法律用語)を必要とする程度の泥酔だった(嘔吐が喉に詰まる、急性アル中、危険な場所から動けない状態)場合、一度は店の責任者が介抱したりしているのなら、引き続き適切な介抱を続ける義務があります。

 それにもかかわらず、放置したような場合、「保護責任者遺棄罪(3ヶ月以上5年以下の懲役刑)」が成立する場合もあります。このエンリケという方も、男性の状態を知りながら何らかの形で介抱に加わっていたり、指示をしていたのであれば、このような犯罪が成立する可能性もあります。

 死因がわからないので実際は何とも言えませんが、どこかのタイミングでは間違いなく適切な対応が求められていたでしょうし、知らなかったも通用しないでしょう>

(文=Business Journal編集部)

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