森永卓郎になりたかった金子哲雄が、秘かにしたためていた企画
会食中には、オフィス・トゥー・ワンの所属になった理由として、エコノミストの森永卓郎氏の線を目指しており、森永氏が所属するオフィス・トゥー・ワンと契約することが望ましかったという話をしてくれた。また、テレビ局のADさんに親しみを持ち、印象をよくしてもらおうと、大人のおもちゃ「TENGA(テンガ)」を大量購入し、男子スタッフに差し入れしているという、これまたギャグなのか本気なのかわからない話もしてくれた。
その後も何度か出版企画について打ち合わせの機会をもったものの、テレビ露出を重視するようになり、実現することはなかった。その後はテレビの仕事が優先になり、何度かコメントをもらうだけの関係になっていった。
最後に、当時、金子哲雄氏がやりたいと、話をつめていた企画書の一部を紹介しよう。テレビメディアで輝く前に、どんな企画を考えていたかは、多くのビジネスマンにとっても参考になるだろう。合掌。
【金子哲雄氏がテレビメディアで輝く前にしたためていた企画書の一部】
『“非営利特殊法人 グラビアアイドル再生機構”
~グラビアアイドルの再生策から、企業再生の術を学べ~』
企業再生、リ・ブランディングがテーマ。
約1万人いるグラドル。
メディアに露出しているのは約1%の100人です。
残りの9900人は売れないで、売春に走るか、誰かの愛人になるかといった具合です。
賞味期限の短いグラドル業界において生き残るためには、いかにグラビアから他のジャンルにポジショニングを移動させるかがポイントとなります。
流通ジャーナリストである金子哲雄氏が、グラビアアイドルが再ブレークするための具体策をあげながら、企業再生に応用するといった企画です。
そこで、実際に売れないグラビアアイドルの事務所と協力し、実際に○○アイドルといったように、グラビアアイドル再生のための、付加価値化を進め、同時進行でドキュメントを追いながら、企業におけるリ・ブランディング、リ・ポジショニングなどを
やってみたいと思っています。
(文=松井克明/CFP)