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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

GoTo、プレミアム商品券、マイナポイント、給付金…知らないと損する“2021年の期限”リスト

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
GoTo、プレミアム商品券、マイナポイント、給付金…知らないと損する2021年の期限リストの画像1
「gettyimages」より

 新型コロナに振り回された2020年が終わり、新しい年を迎える。国はさまざまなコロナ対策を打ってきてはいるが、いまだに先が見えない。しかし、私たちが利用できる制度で、すでに締め切りが迫っているものもあるのだ。「期限をうっかり忘れていた」とならないよう、現時点でのおさらいをしておこう。(※2020年12月23日時点での情報。更新されることがあります)

Go To トラベル&イートはどうなる?

 1月11日まで全国で停止となったGo To トラベルは、もともとは2021年1月いっぱいまでの事業だった。政府は延長の方針を打ち出しており、大型連休までとの文言も出てきてはいるが、まだ未決定だ。

 ちなみに、旅行サイトでGo To トラベル対象として予約できるのは1月末までのもので、現時点で2月以降の旅行を予約したとしても割引にはならない。もし、延長が決まる前に2月から先の予約を行い、その後に正式発表された場合はどうなるのか。

 7月のスタート時にも、すでに予約済みの旅行があった。当時は、該当する場合の手続きは以下の2つの方法が取られた。

(1)利用者が旅行業者あるいはGo To トラベル事業事務局に対し「事後還付手続き」をする

(2)いったんキャンセルして予約を取り直す(事後還付手続きの対象期間外の場合)

 しかし、(1)の事後還付は、Go To トラベル事業事務局あてにされた7月22日~8月31日宿泊分の申請書類を、12月15日現在でいまだに処理中だという。どうも事後還付という方法は誰も幸せにしないようなので、焦らず正式な延長発表を待つ方がよさそうだ。きちんと決まった後に予約するのが、結果的に面倒がないだろう。

 次に、Go To イートのポイントおよびプレミアム付き食事券。どちらも現時点では2021年3月までの利用期限のまま、延長の気配はない。なお、25%のプレミアム付き食事券は発売期間自体が2021年1月末までだが、東京都では販売も引換券の受付も2021年1月11日まで停止中だ。もし、さらに停止期間が延長されれば、入手できない難民が続出しそうだ。

 どちらのキャンペーンも、早く様子を知りたいところだ。

自治体独自のプレミアム商品券にも注意

 2020年には足元の消費喚起のため、自治体が地元で使えるプレミアム商品券を発行した例も多い。中には50%上乗せという大盤振る舞いをした東京都三鷹市や目黒区といった地区もある。しかし、これにも有効期限があり、先の2自治体は2月末まで。延長が発表されない限りは、期限を超えるとただの紙切れになってしまう。

 これらの商品券やクーポンは先に支払いを済ませているだけに、うっかり期限を忘れ、気づいたときには過ぎていた――では、泣くに泣けない。思い込みや勘違いもある。手元にクーポンがある人は、この記事を読んだらすぐに確認してほしい。

マイナポイントも現時点では3月まで

 マイナンバーカードを取得し、それにキャッシュレスサービスを紐づけた上で使用あるいはチャージすることで最大5000円分のポイントが付与される「マイナポイント」事業も、本来の期限は2021年3月末となっている。

 もし、今からでも申請をしたいと考えており、まだマイナンバーカード自体を保有していないなら、やや急いだ方がいい。カードの申請から入手まで1カ月半程度かかるので、2021年1月に申請したとしても、手元に来るのが2月の中旬になってしまうからだ。

 さらに、カードを使ってキャッシュレスサービスを選んで紐づける手続きが必要なのだが、その決済事業者ごとにポイント付与のタイミングが異なるので注意。クレジットカードなどの場合、2万円分をカードで決済して初めて付与となるケースもあり、3月までにやみくもに使うというのも慌ただしい。

 しかし、この事業も延長との報道が出てはいる。デジタルシフトの菅政権としてはマイナンバーカードの普及を加速させたいだろうから、そうなる可能性は高いだろう。とはいえ、期限が近づくと駆け込みで申請数も増えるだろうから、希望するなら、なるべく急いだ方がよさそうだ。

持続化給付金は申請の期限が迫っている

 新型コロナの影響を受け、売り上げが前年同月比50%以上減少している事業者に対し、事業全般に使える給付金が「持続化給付金」。中小法人は最大200万円、フリーランスを含む個人事業主は最大100万円、加えて給与所得者の副業も対象になるとあって、不正受給が頻発したいわくつきの制度だ。

 助かった事業者も多いだろうが、こちらも期限を迎える。電子申請の送信完了の締め切りは2021年1月15日24時まで(ただし、対象月が2020年12月で、必要書類の準備に時間を要するなど特段の事情がある場合は2021年1月31日まで書類の提出を受け付ける)。

 これまではなんとか持ちこたえたものの、年末になって一気に業績が悪化したというケースもあるだろう。あきらめずに申請の準備をしよう。ちなみに、持続化給付金を受け取れるのは一度きりで、いくら苦しくとも二度目の給付はない。

2021年1月が申請期限の家賃支援給付金

 こちらも事業主用の制度だが、同じく期限が迫っている「家賃支援給付金」。売り上げの減少で家賃や地代を払うことが難しくなっている事業者に対し、給付される。

 対象となるのは、2020年5月から12月までの間で、新型コロナウイルス感染症の影響により1カ月の売り上げが前年の同じ月と比較して50%以上減っているか、連続する3カ月の売り上げの合計が前年の同じ期間の売り上げ合計と比較して30%以上減っている事業者。もらえる金額は、申請直前の家賃の一部×6カ月分で、法人は最大600万円、個人事業者は最大300万円となっている。

 こちらも、申請期限は2021年1月15日24時まで。ただし、持続化給付金と同様に期限に間に合わない特段の事情がある場合は、2021年1月31日23時50分まで追加の提出を受け付けてくれる。

 事業者向けの給付制度は、今のところ延長の話は聞こえてこない。こればかりは期限厳守が絶対だ。

小学校休業等対応助成金・支援金も要確認

 新型コロナの感染拡大防止策として小学校等が臨時休業し、保護者が仕事を休まざるを得なくなった場合の所得の減少を補うために設けられた助成金。2020年2月27日から9月30日までの休暇取得分については2020年の12月28日が申請期限だったが、10月1日から12月31日までの休暇取得分については2021年3月31日までとなる。支給要件や申請書類はやや煩雑だが、該当する人は厚生労働省のホームページを確認してほしい。

 ちなみに、名称が2種類あるのは、雇用されている労働者向けが「助成金」、委託を受けて仕事をしている個人・フリーランス向けが「支援金」、と区別されているためだ。

 2021年度予算案が閣議決定され、コロナ対策やその影響を受けての経済支援策にも、改めてお金が使われるだろう。しかし、公的な助成や給付を受けるには利用者側からの申請が必要であり、大事なのは申請の期間や期限だ。せっかくもらえるお金や、使えるクーポンを無駄にしないよう注意をしてほしい。

(文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト)

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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