みなさん、こんにちは! ファイナンシャル・プランナーの高山一惠です。長引く低金利に加えて、少子高齢化が加速し将来への年金不安が高まるなか、資産運用の相談ニーズが高まってきています。
私のところには、「今まで投資をしたことがない」という、投資初心者の人たちが多く相談にいらっしゃいますが、投資をしたことがない人たちに投資のイメージを聞いてみると、「元本割れするのが怖い」「ギャンブル」「親からやらないほうがいいといわれている」といった具合に、ネガティブなイメージを持っている人がほとんどです。
こうしたネガティブなイメージも影響し、投資をまったくしたことがない人にとって、投資へのハードルは相当高いようです。
とはいえ、銀行に預けていてもお金は増えない、老後の年金も心配となると、これからの時代、投資は避けて通れません。そこで、初めての投資にオススメなのは、「投資信託」を「積み立て」で買う方法。なかでも、今年1月からスタートした「つみたてNISA」はオススメです。
つみたてNISAがおすすめなワケは、「商品」にあり
つみたてNISAは、NISAと同じく投資で得られた利益を非課税にできる制度です。毎年の非課税投資枠は40万円と、NISAの3分の1ですが、非課税期間は20年間とNISAの4倍になっています。その分、少額でも息の長い投資ができるようになります。
投資初心者につみたてNISAをオススメするワケは、つみたてNISAで買える金融商品が、金融庁が定めた一定の基準を満たした投資信託・ETFしかラインナップされていないからです。現在、一般で販売されている投資信託は約6000本あるといわれていますが、そのなかから初心者が良質な投資信託を見極めるのは至難の技です。現在、つみたてNISAの対象となっている商品は、インデックスファンド138本、アクティブファンド17本、ETF3本の計158本(8月20日現在)となっており、6000本から選ぶよりははるかに楽です。実際、商品選びでつまずいて前に進めないという人も少なくありません。
少し前になりますが、金融庁が「2018年3月末時点で投資信託を購入している人の46%が運用で損失を抱えている」という衝撃的なデータを発表しました。これは銀行を対象にした調査結果ですが、投資信託を購入している人の約半数が損失を抱えているというのはかなり衝撃ですよね。
このような結果になったのには、さまざまな理由が考えられますが、もっとも大きなものは、「銀行で販売している投資信託の多くは、顧客の利益ではなく金融機関の利益になる商品」だということ。
その点、つみたてNISAなら、金融庁のお墨付きがあるので安心というワケです。もちろん、基準を満たした金融商品がすべて値上がりするとは限りません。しかし、明らかに初心者に不向きなものや積み立て投資に適さないものは除かれるので安心です。