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買い物依存症OL、なぜ借金500万円?どう脱出?ストレスをためない健康的な貯金術とは

文=尾藤克之/経営コンサルタント
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買い物依存症OL、なぜ借金500万円?どう脱出?ストレスをためない健康的な貯金術とはの画像1「Thinkstock」より
「どうしても欲しい」というほど気に入った商品ではないのに、ついつい買ってしまって、あとから後悔した経験はあるでしょうか? もし、そんなことが頻繁にあり「買い物をしないと気が済まない」という状況になっているのなら、「買い物依存症」に陥っている可能性があります。

買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート』(合同フォレスト)を7月に上梓したファイナンシャルカウンセラーの西村優里氏も、数年前まではそんな買い物依存症の1人でした。洋服やバッグ、エステ、プチ整形、ジュエリーなど高額商品を「いま欲しい」「分割すれば払えそう」と気軽にクレジットカードを利用して頻繁に購入していたといいます。

 今回は、本書の中で借金まみれの生活を送っていた自らの経験を綴った西村氏に

・借金が膨れ上がる理由
・借金返済の重要なポイント
・独自の節約術

などについて話を聞きました。

買い物依存症に陥ったきっかけ

—買い物依存症の原因はなんだと思われますか?

西村優里氏(以下、西村) 人によく見られたいという気持ちだと思います。大学生の時からローンを組んでエステに通うようになったのが始まりです。100万円近い高額な商品でしたが、分割すれば月額1万円ほどなので大丈夫だろう、という気軽な気持ちでした。それが後々大変な結果を招くとは思ってもいませんでした。その時は、モノを買うことで満足度が高まり、借金をすることへの抵抗が薄れていました。気が付いたら借入額は500万円まで膨れ上がっていました。

–なぜ借金額が膨れ上がるまで気付かなかったのでしょうか?

西村 買い物をする時に要注意なのは、毎月一定額を返済するリボルビング払いです。月々の支払いを低額に抑えられるので利用されている人も多いのではないでしょうか。リボ払いは、借金をして買い物をしているという実感が薄くなり、借入残高がいくらになっているのかを把握しづらく、結果的に多くの金利を払うことになってしまいました。

–一般的な若い女性会社員にとって500万円は大金ですが、誰かに相談はしなかったのですか?

西村 迷惑をかけると思い、家族や友人に相談することは考えていませんでした。会社にもバレたら大変ですから、通常通りに仕事もこなさないといけません。当時、消費者金融の過払い金が問題になっていました。そこで私も司法書士に相談して過払い金の返還請求を行い、返済計画を立てました。最終的には約3年で借金を返済することができました。

債務を返済し、貯蓄に移行

西村 返済中はもちろん節約もしましたが、少しでも収入を増やすためダブルワークをして土日も働きました。日雇いの仕事がほとんどでしたが、結婚披露宴などの配膳スタッフではサービスを学びましたし、宅配便配達、倉庫での仕分け作業、引越しスタッフなど、これまで経験することのなかった仕事を経験することができました。この時さまざまな仕事を経験できたことは、今でもとても役に立っていると思います。もちろん本業においても、仕事でミスをしたら昇給や賞与に影響しますから、返済していた3年間は一生懸命仕事もしました。

–返済完了後、貯蓄はされているのですか?

西村 不思議に聞こえるかもしれませんが、返済が完了すると楽にお金を貯められるようになりました。毎月10万円以上を返済に充ててきましたが、返済後はその10万円を貯蓄にまわしているのです。お金を貯めることが楽しくなると節約の意識も高まるもので、無駄な買い物はしないようになりました。

–借金を返済しようと思った時、どのようなことが重要になりますか?

西村 まず借金で深刻な悩みを抱えている人は、専門家など信頼できる人に相談してください。一人で抱えるのはとてもつらいものです。すぐに解決方法が見つからないとしても、誰かに話すだけで気持ちが楽になります。最初は勇気がいるかもしれませんが、助けてくれる人は必ずいます。また、ここが大事なポイントですが、借金をしてしまう原因を自覚することです。原因がわかれば対策が立てられます。そしてきちんと原因を見つめなければ、また借金を繰り返すことになりかねません。

飲料代を節約しつつ冷え性も改善

–節約の具体例があれば教えてください。

西村 節約をする際に、多くの人が真っ先に削るのは食費だと思います。しかし、安いからといってジャンクフードばかり食べていては健康に悪影響を与えかねません。また、食べたいものを我慢してもストレスがたまってしまいます。

 そこで私が工夫したことの一つは、当時カフェなどのコーヒー代で一日1000円近く使っていたところを水だけにしたのです。これだけで月約3万円の節約効果です。しかも単なる水道水ではなく白湯にしていました。以前新聞で「白湯は冷え性に効果的」との記事が掲載されていたのを読み、毎日水筒に白湯を入れて持ち歩くようにしたのです。最初は味気なく感じましたが、慣れてくれば飲みやすく、冷え性も改善しました。

 さらに最近は私の周りでも白湯を飲む女性が増え、自分たちを「お白湯女子」と呼んで健康への意識の高さをアピールして盛り上がっているほどです。女性は冷え性に悩んでいる人も多いかと思いますので、お金も節約できて健康にもよいこの方法は一石二鳥でおススメです。

–ありがとうございました。

 買い物依存症の人、借金のある人、貯蓄をしたい人にとって、実体験に基づいた節約術や意識の持ち方は参考になるのではないでしょうか。
(文=尾藤克之/経営コンサルタント)

尾藤克之/経営コンサルタント

尾藤克之/経営コンサルタント

東京都出身。経営コンサルタント。代議士秘書、大手コンサルティング会社、IT系上場企業等の役員を経て現職。人間の内面にフォーカスしたEQメソッド導入に定評。リスクマネジメント協会「正会員認定資格HCRM」、ツヴァイ「結婚EQ診断」監修等の実績。著書に『ドロのかぶり方』(マイナビ新書)、『キーパーソンを味方につける技術』(ダイヤモンド社)など多数。

Twitter:@k_bito

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