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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

赤松衆院副議長、地元有権者の女性にヴィトン品をプレゼントの疑惑…違法性を問う声も

文=神澤志万/国会議員秘書
赤松衆院副議長、地元有権者の女性にヴィトン品をプレゼントの疑惑…違法性を問う声もの画像1赤松広隆衆院副議長(写真:毎日新聞社/アフロ)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 4月1日、新元号が発表になりましたね。みなさんも楽しみにされていたのではないでしょうか。永田町でも、午前11時半頃の発表をみんなが心待ちにしていました。今回の情報管理は見事に徹底されていて、安倍晋三首相、菅義偉官房長官、麻生太郎財務大臣の事務所の秘書たちに様子を聞いても「わからない」とのことでした。

 議員会館の事務所では、官房長官の記者会見をCS放送のライブ中継で視聴することができます。いつもは、ながら作業でその会見を聞いていますが、1日は菅官房長官の登場を待つ記者たちの緊張感も伝わり、かたずをのんで見守っていました。

 発表前の菅官房長官、声がちょっと震えていましたね。そして、「令和」であることを発表したときには、カメラのフラッシュがすごくて目を開けていられなさそうな様子でした。

 ちなみに、「令和」の字を書いたのは「官邸書家」という内閣府大臣官房人事課の職員です。報道で披露される元号や官記などの揮毫を専門とする辞令専門官なのです。身分は公務員ですが、一般の試験採用ではなく書家が任命されています。

 そのため、「令和」の墨書の著作権は内閣に帰属するということになりますが、内閣官房としては「コンテンツとして利用する分には問題ない」とのことです。「出典は首相官邸ホームページ」と入れればいいそうですが、実質的にフリーということでしょう。実際、発表直後に「ポスターに印刷していいのか」「のぼりに使用したい」との問い合わせが殺到したそうで、後述する「令和饅頭」にも、あの字のコピーが使用されています。各地でつくられているポスターやのぼりへの使用も、同様に認められているようです。

 そして、発表を聞いた国会女子たちの感想は「ほほー」程度でした。こういうのは発表されるまでは楽しみですが、あとはバタバタです。支援者などの関係者に連絡し、「令和新時代」や「令和元年」などのフレーズを入れたメッセージを送ったり、地域によっては地方選挙のポスターに貼るステッカーの印刷やのぼりづくりの手配をしたりして1日が終わりました。

新元号候補「英弘」に批判続出の理由

 思えば、新元号制定をめぐってはいろいろありましたね。JR大阪駅では新聞の号外を奪い合う人たちでパニックになり、警察が出動する事態となったそうです。

 永田町もパニックとまではいきませんが、すごいことになっていました。たとえば、議員会館の地下のお土産屋さんは発表後すぐに「令和饅頭」を販売したのですが、超特急で「令和」と印刷した包装紙でラッピングして、トラックに載せて納品するまでの一部始終をNHKのカメラが追いかけ、売店で購入するお客さんを撮影するために他局のカメラも殺到し、私たち職員が通れないほどの騒ぎになりました。

 発表前から官邸がピリピリしていたのは「事前の漏洩」ですね。4月3日付の東京スポーツは「新元号を事前に漏らしてくれそうな議員」をマスコミが狙っていたことを報じています。記事によると、衆参両院副議長のほか「桜田義孝五輪相、平井卓也科学技術相、片山さつき地方創生相あたりが口が軽そうだと各社、狙って」いたそうです。

 しかし、すでに何度も失言騒ぎを起こしている桜田大臣は、かなり厳しく言われていたようです。「今度、失言や情報漏洩があったら辞任やむなし」ぐらい言われたのだと、もっぱらの噂です。そのせいか、表情にもこれまでのような余裕がありませんでしたね。

 マスコミは桜田大臣に群がって、「オフレコにしますから~」「大臣、一杯やりに行きましょう」などと言っていましたが、さすがの桜田大臣も閣僚の椅子がかかっているので、罠にはひっかからなかったようです。

 ちょっと話題になったのは、菅官房長官の地元・神奈川県のある印刷所です。発表の1時間後くらいには「祝 令和」ののぼりを何本も道路に掲げていたようです。これはSNSでも画像が出回っていて、国会議員たちは「まさか、菅さんは印刷所に事前に漏洩してないよね?」と驚いていました。タイミングが早すぎた上に地元なので、思わず疑ってしまうのも無理はありませんね。

 さらに、新元号の候補案は6つでしたが、その中のひとつに「英弘(えいこう)」が入っていたことについて、与野党の議員たちから批判が続出しました。自民党に三谷英弘(ひでひろ)という衆議院議員がいるからです。三谷議員は安倍首相の政策を評価する著書を出版したこともあるので、「選ばれないことを前提に、自分の名前を入れてもらったんだろう」と常任委員会の理事会などで話題になっていました。実際にはあり得ないでしょうが、そんな臆測が流れてしまうのも安倍政権の負の側面といえそうです。

 まさに“令和狂想曲”といった感じですが、秘書たちも巻き込まれてクタクタです。トイレでこっそり「改元なんて、仕事が増えただけじゃん! 何が働き方改革じゃ!」と雄叫びを上げている秘書もいます。もちろん、神澤ではないですが(笑)

赤松衆院副議長に違法行為の疑惑も

 もうひとつ、4月1日に行われた「元号に関する懇談会」では、出席したメンバーが官邸から携帯電話を預けるよう求められるなど、厳しい情報管理が話題になりました。

 衆参両院の正副議長にも「発表まで(会議室に)おとどまりいただきます。携帯電話は預からせていただきます」などと記された文書が配られたそうで、これについて赤松広隆衆議院副議長が「行政府が立法府を拘束するとは民主主義の危機だ」と猛反発し、菅官房長官が謝罪したと報道されました。また、赤松副議長は「安倍総理の『安』が入っていたら反対する」とも発言していたことも、先の東スポが報じています。

 しかし、赤松副議長に対して国会女子たちは冷ややかでした。つい先日も、女性への“プレゼント事件”が話題になったばかりだからです。現在は削除されていますが、愛知県一宮市の選挙区から県議会議員選挙に立憲民主党から出馬中の戸松由枝候補のフェイスブックとインスタグラムに、赤松副議長からルイ・ヴィトンのプレゼントをもらったことが写真付きでバッチリ公開されていたのです。

 現在は議長職なので籍は外れていますが、赤松副議長は前回の総選挙で立憲民主党から選挙区(愛知5区)で当選されていて、東海ブロックの比例代表と重複立候補でした。

 つまり、戸松候補は“地元の有権者”であり、プレゼントは寄付行為として法律で禁じられています。それなのに、誕生日にわざわざ出向いてプレゼントするとは、どういうことなのでしょうか。しかも、高級ブランド品です。フェイスブックではプレゼントがハートマークで隠されていましたが、インスタグラムにはヴィトンの紙袋がしっかり写っていました。袋だけがヴィトンで中身は違う可能性もありますが、いずれにしろプレゼントだった場合はNGです。

「新人議員ならともかく、副議長が『知りませんでした』では済まないだろう」というのが永田町の住人たちの声です。赤松副議長は農林水産大臣時代に口蹄疫の対応の遅さが問題になるなど、いろいろ話題が多い方なのですが、今回も「お粗末としかいいようがない」とベテラン議員に揶揄されていました。
(文=神澤志万/国会議員秘書)

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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