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生稲晃子氏、旧統一教会問題で集中砲火 ひろゆき氏、蓮舫氏らが続々と糾弾

文=佐藤勇馬
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「参議院議員 いくいな晃子(生稲晃子)公式サイト」より

 先の参院選で初当選した元おニャン子クラブで自民党の生稲晃子参院議員の事務所が17日、公示前の6月に萩生田光一政調会長と共に旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連施設を訪問していたと報じられた件について「事実」と認めた。多くの識者や著名人から猛批判が寄せられ、元アイドルから政治家への華麗なる転身から一転、大ピンチに陥っている。

 事務所側は関連施設を訪問した理由について「新人の立場なので、多くの方に政策を聞いていただきたいという思いでスタッフが判断した」などとコメント。旧統一教会の施設だと知って訪問したかどうかには触れていないが、その一方で「生稲本人は今までご指摘団体および関連団体との関わりは一切なく、この件以外にご指摘団体および関連施設へ訪問したこともない」と強調した。

 これを受けて、2ちゃんねる開設者の「ひろゆき」こと西村博之氏は17日付のTwitterで「自民党の萩生田政調会長が生稲晃子参院議員を主体的に統一教会施設に連れて行ってる件」と指摘。

 続けて「応援したボランティアの中に統一教会信者が居たというレベルではなく、統一教会への国会議員勧誘を自民党の政調会長がやってたというヤバさ」と異様さを表現し、萩生田氏による“勧誘”だったのではと勘ぐった。

 これに立憲民主党の蓮舫参院議員が同調し、自身のTwitterでひろゆきの投稿を引用しながら「正論です。『たまたま』『知らずに』祝電やメッセージを送ったとか、選挙ボランティアだったなどというレベルではなく、連れて行ったわけですから」とコメントした。

 さらに、蓮舫氏は「新人だから、の言い訳は厳しい。票がもらえるならどこでも、とのことでしょうか、連れて行かれた萩生田自民党政調会長。ご説明を」と、事務所コメントにあった「新人の立場なので」という釈明を糾弾している。

 また、内科医のおおたわ史絵氏は17日に出演した『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で、生稲氏が事務所を通してコメントを出したことに着目。「もう議員ですからね、今までの元アイドルではないので。事務所が尻ぬぐいをするようなことを言ってちゃダメですよ」と、あからさまに事務所がフォローしていることに苦言を呈した。

 続けて、おおたわ氏は「自分の言葉で、なぜそこの会場に行ったのか、萩生田さんとの関係はどうだったのか。(どう説明するか)すりあわせている時間があったら、1秒でも早く自分の言葉でお話されたほうがご本人の議員生命には得だと思います」と皮肉交じりに語った。

 今回の問題をめぐっては、生稲氏、萩生田氏の双方に説明責任を求める意見が多く集まっているほか、生稲氏には政治家としての資質を問う声すらあがっている。

以前から「国会議員としての資質」に疑問符

 正直なところ、政治の経験がまったくない新人が国政政党から初出馬したとなると、候補者には「どこで演説するか」「どの施設を訪問するか」という選択権はほぼなく、党や先輩議員に言われたとおりにするしかないのが実態で、生稲氏に同情すべき点がないとは言い切れない。

 だが、以前から生稲氏の政治家としての資質に疑問符がついていたのも事実だ。

 参院選立候補時の新聞社アンケートで、生稲氏は毎日新聞の「富裕層への課税強化に賛成ですか。反対ですか」という質問に「反対」と答え、ほぼ同趣旨の朝日新聞の「所得や資産の多い人に対する課税を強化すべきだ」という設問に「どちらかと言えば賛成」と矛盾する回答をしていた。

 当時、ひろゆき氏はこれに「二重人格か、漢字が読めないのでは?」と厳しいツッコミを入れており、彼は早くから政治家としての生稲氏に疑問を抱いていたようだ。

 また、東京新聞のアンケートで「コロナ対応の緩和」についての質問に対する生稲氏の回答が、同じく自民党から出馬した朝日健太郎参院議員とほぼ同内容で「コピペ疑惑」が浮上したこともあった。

 7月10日の選挙特番『池上彰の参院選ライブ』(テレビ東京系)では、総合司会の池上彰氏が「この番組を含め、生稲さんは全局の個別インタビューを断った」と暴露。番組内では、その理由として「生稲さんは国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないから」という生稲陣営の匿名コメントが紹介され、ボロが出ないように個別インタビューを断っていることが示唆された。

 生稲陣営は選対スタッフ名義で「生稲晃子およびその関係者の社会的信用と名誉を著しく棄損する、誤った内容」と強い言葉でこれを否定し、個別インタビューに応じなかったのは支援者へのあいさつを予定していたためだとして、テレビ東京に抗議文を送ったことを明かしていた。

 だが今回の旧統一教会問題への対応を含め、議員になってからの一連の出来事は生稲氏の「本人の意思のなさ」や「神輿に担がれただけ」という印象を強める結果となってしまっている。

 ここでしっかり「本人の言葉」で国民の納得のいく説明ができればイメージはがらりと変わりそうだが、はたして……。

佐藤勇馬/フリーライター

佐藤勇馬/フリーライター

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

Twitter:@rollingcradle

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