近年、キャッシュレス化が進む日本。それに伴い、現金を使う機会が減ったという人は多いのではないだろうか。スマートフォンだけで日常生活の支払いが事足りるようになりつつある。
では、今後「お金」にまつわるさまざまなことはどのように変化していくのか。
『お金の未来年表』(朝倉智也著、SBクリエイティブ刊)は、キャッシュレス社会を迎えるこの日本において、2020年から2035年までに私たちが経験することになる「お金」の未来を年表形式で解説する一冊だ。
では、どんな未来が推測されているのか。
本書では2020年から2024年、2025年から2030年、2030年から2035年という5年刻みで章をまとめ、その流れを説明している。
2020年から2024年は「完全キャッシュレス時代」がテーマだ。
現在はその波が押し寄せているところだが、キャッシュレス化が進むと、現金を持ち歩く必要性がなくなるため、「銀行のATM」が街から姿を消す。本書ではそれを2022年と予測している。この背景の一つとして指摘されているのが、ATMの高額な維持費だ。一台年間で700万円と計算されており、それらをなくすことで金融機関のコスト削減につながるというわけだ。
ただし、すべてのATMが消えるのではなく、コンビニやスーパーのATMで現金を引き出すことになると予測している。
2025年から2030年のキーワードは「ブロックチェーン」である。
ブロックチェーン技術によって、データの改ざんや不正が理論上不可能となる。この技術を使った革新的なサービスが続々登場することが期待される。
そして、最後の5年のキーワードは「デジタル通貨」だ。こちらはぜひ本書を開いて、新たな社会の姿を想像してみてほしい。
日常の支払いや資産運用などは、今後どう変わっていくのか。キャッシュレス社会とは具体的にどんな社会になるのか。よくわからないという不安を抱えている人も多いはず。本書からお金にまつわる最新情報や未来予想から、これからのキャッシュレス社会を読み解いてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。