人間には潜在意識というものがある。実はこの潜在意識の存在が、人にとってとても大きな存在であり、うまくコントロールできれば、人生をも好転できるという。
そう語るのが、『人生は0.2秒で変わる』(西脇俊二/著、ワニブックス/刊)の著者である精神科医の西脇俊二氏だ。本書では、「精神医学的に正しく」潜在意識を操る方法を紹介する。
本書では、さまざまなシチュエーションで成功する人の潜在意識の使い方を挙げている。
まずは、嫌なことを言われた場合。嫌なことを言った本人は大して深いことを考えていないもの。他人が何気なく言った言葉に、ショックを受けるほど影響を受けるなんて時間の無駄だ。嫌なことを言われても「犬の糞みたいなものだから、気にするな」ということだ。そして、もう1つ。人間関係のこうしたストレスを減らすために重要なポイントは「相手に期待しない」ということ。そもそも人が言うことにそれほど傷つくのは、期待をしているからだ。余計な期待をしなければ、ダメージは最小限で抑えられるということだ。
やる気が出ない場合は、「一日一生」と考える。これは西脇氏の座右の銘でもある。1日を1回の人生だと思って生きる。明日はないと思って生きる。今日という1日は新しい人生の繰り返しである、という意味だ。明日もある、明後日もあると思うからズルズルと後回しにしてしまう。今日1日しかなかったら、「今何をすべきか?」ということを考えるようになる。
怒っている相手の怒りを静める場合。怒っている相手に負けじと応戦してはいけない。怒っている人に何を言っても無駄だからだ。そんなときは、同じ方向を向いてあげるといい。なぜなら、人間は同じ方向を向くことによって、急に戦意を失う生き物だからだ。その人が怒りをぶつけてきたら、「そうですよね」と受け入れてあげる。また、怒っているときに、「ああしたほうがいい」などと、アドバイスをするのはいけない。アドバイスされると、支配されると受け取る可能性があり、支配されると人間はさらに怒り返すという本能があるので、気を付けなくてはならない。
潜在意識とはどういうもので、どうすればうまく使えるのかを理解することが大事なのだろう。潜在意識をうまくつかうことは、何かに迷っていたり、悩んでいる人は、良い方向に進めるきっかけになるかもしれない。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。