あなたの「声」は相手にどんな印象を与えているか、確認したことがあるだろうか。
「声」はビジネスの場において、大事なスキルの1つ。聞きやすい声や魅力的な声は相手に好印象をもたらす。一方でこもっていたり小さい声はネガティブな印象を与えるかもしれない。では、「ビジネスに効く声」は、どのようにすれば手に入れられるのか。
『仕事ができる人は「声」が違う!』(すばる舎刊)は、どのような声をどう使えばビジネスをスムーズに進めることができるのか、そのノウハウを、元NHKキャスターの牛窪万里子氏が紹介した一冊だ。
■「声のプロ」アナウンサーから話し方を学んで真似をしよう
ビジネスの場合、話す情報が伝わりやすい、安心感や信頼感を与えるというような要素が重要になる。そんな「ビジネスに効く声」を手に入れる近道、それはお手本になる人を見つけ、その人の声に近づけてみることである。
その代表的な存在が、声のプロフェッショナルともいえるアナウンサーだ。
例えば、TBSの安住紳一郎アナウンサーは、バラエティ番組でもあまり高いテンションではなく、低音を意識しながら話している。
一般的に、低い声は聞き手の信頼感を得やすい反面、暗い印象を与えがちになる。しかし、安住アナの場合は、低い声の中に心地よい響きがあり、ほどよい明るさが感じられる声だと牛窪氏は分析している。
もう1人は、テレビ朝日系『報道ステーション』の前キャスター、古舘伊知郎さん。
もともと、プロレス中継の実況アナウンサーをしており、このときの声は高音でハイテンション、矢継ぎ早に言葉を発していた。一方、「報道ステーション」での古舘さんは、ゆっくりと落ち着いた話し方になり、声のトーンも低く抑えていた。
そして、『報道ステーション』の後、バラエティー番組では、以前のようなハイテンションかつ早口な古舘さんが戻ってきている。状況によって声も話し方も、巧みに使い分けられることも、古舘さんだからできるプロの技なのだろう。
■録音して、自分がどんな声をしているのか分析する
こうした声のプロたちの特徴を参考にしつつ、自分の声を見つけることがビジネスに効く声を手に入れる第一歩となる。
そのためには、まず自分の声を客観的に聞いてみること。プレゼンのとき、電話応対のとき、いろいろな状況での自分の声を録音して、客観的に聞いてみるといいだろう。
このとき意識すべきポイントは、「間の取り方」「速さ」「声の明るさ」「声の高さ」「声の大きさ」「抑揚」「強調」「話癖」「アクセント」など。
まずは、自分の声の特徴を客観的に分析することが大切なのだ。
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せっかくプレゼンの内容が良くても、声で損をしている、ということはあるかもしれない。
そんなことにならないためにも、本書からビジネスで成果を出せる声を身に付けてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。