仕事でも勉強でも、集中力を持続させるのは難しい。
ついついスマホに手を伸ばしてしまう。ちょっと調べものをするはずが、ネットニュースを読んでしまう。そんなことはよくあることだろう。
それもそのはずで、1日のうち、高い集中力を発揮できるのは4時間が限界といわれている。では、この4時間を有効に使うにはどうしたらいいのか。
集中力をコントロールするために「具体的に何をすればいいか」を実践的に解説する『仕事はうかつに始めるな』(石川善樹著、プレジデント社刊)から、その方法を取り上げていこう。
■集中するための3つのテクニック
集中力がすぐ切れてしまう人は、「自分は意志が弱い」と思ってしまいがちだ。しかし、その考え方の行き先は根性論であり、「もっと意思を強くするんだ」という精神論や根性論では、本質的な解決にはならない。
そこで重要となるのが、集中するための「3つのテクニック」だ。
1.気を散らせるモノを遠ざける
重要なポイントは「自分を信用しない」ということ。 もしスマホが気になってしまうならば、目に入らない場所に置いておく。ネットサーファンをしてしまうなら接続を切るといった、気を取られそうなモノをあらかじめ排除しておく方法がある。
うかつに仕事を始めてはいけない。自分を根性論で律さなくてもいい環境をつくることが重要なのだ。
2.いやいや始めない
やる気は出ないけど、まずは机についてみる。
実はこれ、集中力を削ぐ要因となっているので気をつけたい。そもそもその環境と「いやだ」というネガティブ感情を脳が結びつけて記憶してしまうので、脳は机を「やる気の出ない場所」として覚えてしまう。
いやいや始めても集中力は続かない。しかし、社会人の場合「仕事をする気が起きないから、席につきたくない」とは言えないだろう。なので、「やる気が出ないときに仕事をする場所」を決めておくのがよい。
3.終わりの時間を決める
始める時間は守っても、仕事を終える時間はルーズ。これは日本人の働き方の特徴である。これは仕事を「質」で管理しようとしているからだ。
仕事の終わりを徹底するには、仕事を「量」で管理することが必要だ。1時間でアイデアを20個出す、資料を10枚作成するなど「量」を先行させて仕事を進め、別枠で「質」を点検する時間は別枠で設ける。
これらは基本的なテクニックだが、実践するのとしないのでは大きな差が出てくる。
うかつに仕事を始めるのではなく、集中するための準備をすること。3つのテクニックをはじめとした集中力をコントロールする方法を手にすれば、仕事も効率アップできるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。