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午堂登紀雄「Drivin’ Your Life」

毎月分配型投資信託なんて、やってはいけない? 安全に銀行預金よりは儲かる方法

文=午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役

 私も以前その発想で、分配金利回り20%超の毎月分配型投信を30本ほど買って、約2年間試したことがあります。その間、ほとんどの銘柄の基準価額は下落の一途、分配金も引き下げとなり、利回りは低下しました。200万円の投資に対し、分配金収入は約45万円。基準価額の下落分と信託報酬などの手数料が約25万円で、差し引き手取りは20万円。これは2年間の数字なので、実質的な年利回りは5%ということになります(NISA口座だったので非課税)。

 私にとって年利5%は魅力に欠けるのでやめてしまいましたが、「定期預金金利の0.01%と比べたら全然マシ」と思える人もいるのではないでしょうか。

 そんな視点で考えると毎月分配型投信もアリではないかということで、より安全度の高い毎月分配型投信の選び方をご紹介します。

(1)分配金利回りが高い

 分配金の多さは商品選定の重要な基準の1つですので、まず分配金利回り(ファンドの値上がり益は無視し、純粋な分配金のみによる利回り)が高い商品を選びます。計算方法は簡単で、年間の「分配金総額」を「現在の基準価額」で割るだけです。このときはとりあえず、信託報酬などのコストは無視します。証券会社によっては、分配金利回りが一括検索できる機能を持つところもありますので、これを利用すれば簡単です。

(2)分配金が安定している

 毎月分配型投信のリスクの1つは、分配金が下がることです。そのため、分配金がどの程度安定しているか(上下動の大きさや頻度)を、過去の分配履歴で確認しておきます。あまり変わっていなければ運用が安定している可能性が高い、という発想です。とはいえ特に運用期間が長いファンドは、それなりに分配額の変遷は多少はあるものです。設定初期の頃の分配金は高く、徐々に分配金が減っていくものがほとんどですが、逆に増えるファンドもあります。

 明確な理由はわからないので、どれがいい悪いとはいえないのですが、分配履歴を見て、「このくらいまでは下がる可能性がある」ということを想定しておきます。心構えさえあれば、多少分配金が下がっても「想定の範囲内」として慌てなくてすむからです。

午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役

午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役

 1971年、岡山県瀬戸内市牛窓町生まれ。岡山県立岡山城東高等学校(第1期生)、中央大学経済学部国際経済学科卒。米国公認会計士。
 東京都内の会計事務所、コンビニエンスストアのミニストップ本部を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして勤務。
 2006年、不動産仲介を手掛ける株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。2008年、ビジネスパーソンを対象に、「話す」声をつくるためのボイストレーニングスクール「ビジヴォ」を秋葉原に開校。2015年に株式会社エデュビジョンとして法人化。不動産コンサルティングや教育関連事業などを手掛けつつ、個人投資家、ビジネス書作家、講演家としても活動している。

Twitter:@tokiogodo

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