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「常にポジティブ」ではない、名門スタンフォードで教える「自己肯定感」の育て方

新刊JP
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※画像はイメージ(新刊JPより)。

 「自己肯定感」という言葉があちこちで見聞きされるようになり、「あの人は自己肯定感が高い」「今日の私は自己肯定感低め」などなど、会話の中にもこのワードが出てくるようになった。

 一般的には自己肯定感はできれば高い方がいい、とされているが。あまり知られていないのは、自己肯定感が高い人は「常にポジティブ」なわけではないし「失敗しても一切落ち込まない」わけでもないことだ。

スタンフォードで教える自己肯定感とは

 『全米トップ校が教える自己肯定感の育て方』(星友啓著、朝日新聞出版刊)は、アメリカの超名門大学スタンフォード大学オンラインハイスクールで校長を務める星友啓氏が、様々な定義が乱立する「自己肯定感」を整理し、「自己肯定感が高い状態とはどんな状態か」「自己肯定感が高い人はナルシストとは違うのか」などなど、私たちが疑問を持ちやすいポイントについて教えてくれる。

 本書によると、私たちが育てるべき自己肯定感は、常にポジティブでいることでも落ち込まないことでもなく「現実の自分をありがたく思う気持ち」である「自己受容」と、ポジティブな自分もネガティブな自分も受け入れたうえで、そんな自分に価値を見つける「自己価値」の2つだとしている。つまりたとえばネガティブな気持ちになったとしても、その気持ちから目を背けるのではなく、そんな自分も自分の一部だと受け入れてありがたく思うのが本当に育てるべき自己肯定感なのだ。

落ち込んだ自分をいかに立て直すのか 注目すべき「顔」

 自己肯定感を育てるためには決してネガティブにならないように努める必要もないし、落ち込んでいる自分を恥じる必要もないのは先述の通り。

 ただ、落ち込む出来事があった時にいつまでも落ち込んだままでいるのも考えものだ。どうにか自分を立て直す方法を身につけておいた方がいいかもしれない。

 本書では、落ち込むような出来事(=心への脅威となる出来事)への心の適応には

・出来事をそのまま受け入れ、自分の態度や行動を改める
・自分に姿勢や行動は変えずに、脅威に対する自分の心もちを変える

 の2パターンがあるという。前者が「健康診断の数字が悪かったから、生活を改める」だとしたら、後者は「健康診断の結果が悪かったのは測定の方法が悪かったのだ」と自分の現実解釈を歪曲すること。後者はなんとなくあまり良くない反応のように思えるが、自分の心を守るのに欠かせない能力でもあるようだ。

 ただ、都度落ち込んだら現実逃避的に解釈を歪曲するのはやはり問題があるし、「現実の自分をありがたく思う」という自己肯定のありようとも折り合わない。このやり方ばかりに頼るのはやめたほうがいい。

 では、落ち込んだ時はどうするか?

 ヒントになるのは人間の「多面性」である。

 私たちは誰でも複数の顔を持っている。「会社では会社員、家に帰れば二児の父、趣味で続けるマラソンクラブではトップクラスのランナー」といった具合だ。どんな出来事があっても、すべての顔に対する脅威になるわけではない。仕事で失敗して落ち込んでいたとしても、それは「父親」である自分への脅威ではないはずだ。だから、ある「顔」で落ち込むことがあったら、別の「顔」で自己肯定をするのが、言い訳や現実逃避をすることなく落ち込んだ状態から抜け出す秘訣になる。

自己肯定感を育てることの心身への影響や育て方。
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心身共に健全に過ごすための生活習慣

 本書では自己肯定感とそれにまつわるメンタルとフィジカルの問題の解決法を授けてくれる。いいことも悪いことも、ポジティブな自分もネガティブな自分もそのまま受け入れて、「これが自分」と思えれば人生は今よりずっと楽になるはずです。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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