営業で売れる人と売れない人。その違いはどこにあるのか?
そう聞かれたときに才能やセンスと答える人もいるだろう。しかし、忘れてはならなのが「言葉の使い方」だ。
たとえば、初めての訪問先での会話。売れない人は「このあたりは初めて来ました」と言い、売れる人は「このあたりは、交通の便がいいですよね」と言う。売れる人のように、訪問した場所で実際に体験したことの感想を述べたほうが、相手に響く。
言葉の使い方次第で、相手に与える印象も変わってくるのだ。
『売れる言いかえ大全』(大岩俊之著、フォレスト出版刊)は、結果が出ずに毎日どうしたらいいのかと悩んでいるセールスパーソンのための、セールストーク100個の法則を紹介する一冊だ。
雑談が途切れたときにどんなトークを展開する?
では、売れない人と売れる人のトークの差はどのように出るのか。
雑談が途切れたとき、売れない人は「この仕事は◯年になりまして」と言い、売れる人は「◯◯さんは、このお仕事は長いのですか?」と聞く。
会話に困ったときに「◯◯さんは、このお仕事は長いのですか?」というフレーズを使うことで、相手の会社のこと、人事制度などが見えてくる。組織の体質を知るためのいいきっかけとなるのだ。
ここで注意すべき点は、自分の職歴は話さないこと。自分の話は聞かれてから話せばいい。また、お客様の職歴を聞くのは、今働いている会社での職歴。転職歴を聞くのはNGだ。
会話のリズムを良くする「返し方」
お客様の話に答えるときに、売れない人は「それって〇〇ですよね?」と聞き、売れる人は「ええ、ええ、なるほど」と相槌に徹する。
会話の基本は、相手の話した内容に対して相槌を打ちながら聞くことだ。相槌を打つことで、話のリズムが良くなったり、「話を聞いているよ」と合図を送ったりできるので、話が弾むことがある。
また、忙しくて対応に遅れてしまったとき、売れない人は「ちょっとバタバタしておりまして…」と言い、売れる人は「対応が遅れて申し訳ありません」と謝る。
忙しくて対応が遅れることは、お客様には関係がないこと。そのため、「対応が遅れて申し訳ありません」と素直に謝ることがベストだ。言い訳と謝ることでは、相手に与える印象が大きく違ってくる。
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努力はしているけれど結果が出ないセールスパーソンは、もしかした本書の「売れない人」のパターンの言い方をしているかもしれない。自分を見直すという意味でも、言葉の使い方を本書から学んでみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。