寝ても疲れがとれない、寝つきが悪い、朝スッキリ起きられないなど、睡眠に関する悩みを抱えているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。特に最近は夜になっても気温が下がらず、寝苦しい夜が続く。
2017年の流行語大賞ベスト10に慢性的な睡眠不足が続き、その負債が蓄積されて心身へ支障をきたす「睡眠負債」という言葉が選ばれ、睡眠は大切という認識が日本人にも広まった。では、睡眠を改善するにはどうしたらいいのか。
スッキリ目を覚ますために必要な「光」の種類とは
『働くあなたの快眠地図』(角谷リョウ著、フォレスト出版刊)では、日本の大手企業から中小企業まで計120社、累計65,000人以上の睡眠に困っているビジネスパーソンをサポートしてきたスリープコーチの角谷リョウ氏が、自分の特性をつかみながら睡眠にまつわる悩みをすべて解決する一生モノの快眠スキルを紹介する。
快眠を制するものは「朝」を制するという。では、どんな朝を過ごせばいいのか。
目を覚ますのに一番良いのは、朝日を浴びることだと、よく聞くはず。朝日を浴びて目を覚ますことは、全ての目覚めの方法の中で最も効果のある方法ではあるが、季節や日によって太陽の強さや日照時間が違うという問題がある。
この問題を解決するには、「照明」を使うことだ。富山大学が行った実験では、強い照明の光で起きた子どもは、照明を使わなかった子どもに比べて明確に寝起きが良くなったという結果が出ている。朝起きるためにの照明は、寝る前の反対で「白く」「強い」光が効果的。なので、調光・調色機能付きのタイマーがついている照明が一流メーカーでも1万円以下で購入できるようになっているのでオススメだ。また、光を照射することで目覚めを促す光目覚まし時計を導入するのも良い。
寝る前にスマホを見ることが睡眠によくないことは知っていながら、SNSやゲームをしてしまう人は多いだろう。日常的に触るものということで、自分の意志の力でスマホを手放すことは難しかったりもする。対策としては、スマホの仕組みや機能を使うこと。一番簡単でオススメなのが、指定した時間に画面が暗くなったり、白黒になったりする「ナイトモード」だ。これだけでもスマホ依存が数分の一に低下して、やめやすくなる。最も強力なのは、自分が指定した時間帯に強制的にロックがかかる「スクリーンタイム」という機能。著者の角谷氏はこの機能を使って、スマホのマネジメントをしているという。これらの方法を寝る15分前から始めると、8割以上の人が「寝る前のスマホ」をやめることに成功するという。
忙しいときに睡眠を後回しにしてしまう人もいるだろう。それでは身体のコンディションを整えるにはかえって逆効果になってしまう。睡眠はスキル。本書からそのスキルを学んで実践してみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。