仕事をしていると、どうしても心がすり減ってしまう場面があります。頑張ったのに結果が出なかったとき。相手と自分の意見が対立してしまったとき。部下とのコミュニケーションで悩んだとき。そんなことが続くと、心が疲れてしまい、何もかもが嫌になってしまうことも。そうした状態にならないようにするためには、「心が疲弊する思考」をやめる必要があります。
『何があっても疲れない心をつくる 職場ですり減らないための34の「やめる」』(片田智也著、ぱる出版刊)は仕事でありがちな心がすり減る場面と、そのときの対応方法について伝授する一冊。ここでは、人付き合いにまつわる2つの「やめる」をご紹介しましょう。
教えたがりに付きあうのを「やめる」
あれこれアドバイスをしてくる「教えたがり」。困っているときに親切に教えてくれるのはありがたいことなのですが、こちらが求めてもいないことまで言ってくるとなると、それに付きあうだけでも心がすり減ります。
では、そんなときどうすればいいのでしょうか。一つは「自分でやりながら覚えるタイプなので」など、先生役は不要だと伝えること。しかし、言葉ではっきり断るのが難しいという場合は、極力あいづちを打たないことです。相手のあいづちが少ないと人は不安になります。教えたがりの人とは距離を取ることが大事。そうすれば、心が疲れることはなくなるはずです。
罪悪感を溜めこむのを「やめる」
メールの返信が遅れている。お礼をいいそびれた。そうしたちょっとのことにも罪悪感が湧いてくることはないでしょうか。著者の片田さんによると、罪悪感の本質は「借り」なのだそう。何かを人から借りっぱなしでいると心はモヤモヤするものですが、それは「借りを返しなさい」という警告であり、人間らしい感情だと述べます。
つまり、罪悪感は人間関係にとって大切な感情。もし、罪悪感で心がモヤモヤしているのであれば、溜めこむのではなく、借りを返してすっきりさせましょう。そうした方が心のすり減りもなくなります。
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本書では34の考え方の「やめ方」が書かれています。そのやめ方を学び、疲弊してしまう原因を取り除けば、もっと生産的な毎日が送れるようになるはず。心をすり減らしている自分を変えるためにも、まずはここに書かれている「やめる」を意識してみてはいかがでしょうか。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。