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映画初主演の早河ルカが、前代未聞のホラー作品に挑戦 「撮影期間が4日間でびっくり」

取材・文=佐藤隼秀/ライター
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早河ルカさん

 日本昔ばなしの『桃太郎』を、ホラーテイストにアレンジした映画『恐解釈 桃太郎』が、12月8日から公開される。“名作昔話を完全凌辱”というキャッチコピーの通り、桃太郎の立ち位置となる魔法少女が、こっくりさんなどの妖怪を引き連れて、連続殺人鬼を退治する展開は、かなりクレージーだ。そんななか、主演の魔法少女を演じたのは早河ルカさん。映画初主演となった撮影現場を振り返ってもらった。

ーー『恐解釈 桃太郎』では、映画初主演となりましたが、オファーを聞いた時どんな気持ちでしたか?

もともとホラー映画は好きだったので、この映画も知っていたんですけど、まさか主演の依頼がくるとは思っていなかったのでびっくりですよ。ただ、すぐに家族に連絡したら、母のほうが驚いていました(笑)。

その後、監督になぜ抜擢してもらったのか聞いたんです。そしたら「目力が強くて表情のインパクトがある」とすごく褒めてくださって、とてもうれしかったですね。

ーー早河さんが演じた役は、“連続殺人鬼を退治する魔法少女”。一見イメージが湧きづらいですが、どのように演じようと心がけましたか?

ホラーの主人公といえば、喜怒哀楽が結構激しかったり、叫んだり驚いたりするイメージが強いですが、私が演じた魔法少女は淡々としたキャラクターなんです。基本的に占いをやっている不思議ちゃんで、周りのことも気にならない我が道を行くような少女でしたね。

しかも私が演じたシーンの大半は、舞台設定も現実味がない世界で、妖怪たちと絡むコメディっぽいシーンも多かったので、撮影期間はそこまでホラーという実感はなかったんですよ。最初は異世界すぎて、全然どう演じるのかの想像がついていなかった(苦笑)。ただ、カメラマンさんも面白い方で、明るく楽しい現場だったので、リラックスして演じられました。

ーー演技面で、監督から指示されたことはありましたか?

監督はすごく優しくて、いつも通りで大丈夫とアドバイスしてくれたんです。ただ私自身は、友達としゃべるのが大好きな明るいタイプで、1人で占いをしている魔法少女とは対極だったので、どのようにバランスを取ろうか試行錯誤しました。

ーー具体的に、どのように試行錯誤されたんですか?

私自身、かなり感情を表に出すタイプなので、魔法少女のような淡々とした感じを演出できるか不安だったんです。ただ、撮影してみたら逆で、演技した自分は表情や感情がわかりづらかったんです。普段は自然に感情を出してるつもりでも、いざカメラを通して見てみると、表現をオーバーにしないとわかりづらいというのは発見でしたね。

普段はモデルの仕事が多いんですけど、撮影中は表情を変えずに撮影することが多いんですよ。その影響もあって、表情を崩さないのが当たり前のようになっていたのかもしれません……! 撮影中は、他人から見ても、自分の感情をわかりやすく伝えるのがこんなに難しいことなんだと痛感しました。

ーーしかも撮影期間が4日間だったそうですね。

すごく短くて、朝からの撮影が続きました。共演者も全員先輩のなか、初主演で覚えるセリフの量も多かったので、プレッシャーがやばかったですね。しかも出演シーンは、妖怪たちと戯れることが多いんですけど、妖怪たちがあまりしゃべらないぶん余計に大変でした(笑)。

セリフ回しも、もとの台本から自分なりにアレンジしたんですよ。最初に台本を読んだ時、原作の桃太郎に寄せている影響からか、堅苦さを感じる言い回しが多かったんです。ただ、“令和の魔法少女”という設定だったので、言葉遣いを短く優しめに言い直したり、ノリやテンポが出るよう気持ちテンションを上げたりしました。私がいま20歳なんですけど、同世代にも違和感なく伝わるよう微調整しました。

ーー撮影期間を振り返ってみていかがですか?

初日は、タロット占いをしているシーンから撮影が始まったんです。ただ、“魔法少女が鬼退治に行く”という大まかな設定しか聞いていなかったので、どんな感じになるのかふわふわした気持ちで撮影していました(笑)。

そこから、セットの装飾や主人公のキャラクターで、どういうふうに演じるかを掴んでいきました。例えば、オカルトさを感じさせる雰囲気のセットのなか、主人公はひたすらタロット占いをしている。かつ衣装は地雷系のファッション。主人公はちょっと孤独で闇があるような、不思議なキャラクターなのかなとイメージしていきました。

最終日は、殺人鬼を退治するシーンなどを撮影したのですが、夜中まで現場が続きました。皆さん出番の合間に、セットの部屋で布団を敷いて仮眠するんですけど、事故物件という設定なのでちょっと不気味でした(笑)。ロケ地が田舎にある大きな一軒家なので、見た目的にはいかにも“出そう”というか。なかなか事故物件ぽい雰囲気がありました。

こんな長時間の撮影はほぼ初めてでしたし、監督と何回も話し合ってこだわったシーンがたくさんあるので、4日間という短い間でしたが思い出深いですね。私自身、20歳になってから初めての大きな仕事でしたし、乗り越える壁も多かったので、自分との勝負だと思いながら演じていました。

ーー映画ではスプラッターやバイオレンスなシーンもありますが、撮影現場で抵抗感はなかったですか?

昔からホラー映画や刑事ドラマを観ていたので、過激なシーンにも特に抵抗はなかったです。ただ、びっくりして絶句した瞬間もありますよ。生の心臓がむき出しになるシーンがあるのですが、その心臓がゼリーのようになっててめっちゃリアルなんですよ、最初見た時は「え……グロ……」と声も出なかったです(笑)。

ただ『恐解釈 桃太郎』では、ところどころにギャグやコメディ要素のシーンも入っているんですよ。撮影も後半につれて、徐々に楽しめる余裕も出てきました。

ーー撮影現場では、どういうところが楽しかったですか?

私にとって、本格的な映画の撮影現場に立ち会うのが初めてだったので、すべてが初体験でワクワクの連続でした!

いままではテレビを通してしか、人が殺されて血まみれになるようなシーンを見てこなかったので、その裏側に立ち会えて好奇心をくすぐられました。セットで作られた血糊やヒトの心臓も初めて見るので、とてもリアルで余計にハラハラしました。

ーーちなみに以前から、刑事ドラマやホラー映画を観ていたということですが、どのような作品が好きですか?

もともと家族が刑事ドラマを好んでいたので、幼少期から『科捜研の女』(テレビ朝日系)や『赤い霊柩車』(フジテレビ系)、『相棒』(テレビ朝日系)シリーズはよく観ていました。周りからは渋いと言われますが(苦笑)、サスペンスに少しコメディ要素が入っているシリーズは昔から大好き。昔から、包丁で刺されたりする被害者の役を演じてみたいと思っていました(笑)。

ホラーに関しては、ネトフリ(Netflix)でよく見てますね。最近だと『キャラクター』(2021年)という映画が面白かったです。売れない漫画家が、偶然目撃した殺人犯をモデルに漫画を描いてみた……という話なのですが、もう設定だけで面白そうじゃないですか。個人的にいろんなジャンルが混在している作品が好きなんです。サスペンス、バイオレンス、ホラー、オカルトなど、観ていていろんな感情が揺さぶられるので。

そういう意味で言うと、『恐解釈 桃太郎』もいろんなジャンルが混ざっている作品で私好み。そもそも日本昔ばなしを、ホラーにアレンジする時点で、良い意味ではちゃめちゃですよね。いろいろと設定も複雑ですが、いろんな気持ちになりながら、最後はスッキリした気分になってほしいですね。

ーー最後にファンに向けて、メッセージがあれば。

表情やリアクションを自分なりに大きく見せたりと、普段では見られない一面が見られると思います。モデルの撮影ではクールな表情が多いので、感動している表情や、驚いたリアクションを見られるのは少し恥ずかしいのですが、そこも含めて楽しんでもらえたらうれしいです。

(取材・文=佐藤隼秀/ライター)

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