「将来、お金に困ることになるんじゃないか」という不安は、共通のものでしょう。しかし、「お先真っ暗…」という悲観と、「なんとかなるんじゃないか」という楽観が混ざって、なんとなくお金の問題を先送りしてしまう気持ちもありますよね。
『感情に振りまわされない―働く女(ひと)のお金のルール』(有川真由美/著、きずな出版/刊)は、お金と上手につきあいながら、理想の自分に成長していくためのルールを書いた一冊です。
世の中には、収入は多いはずなのに「ほとんど貯金がない」と嘆く人もいれば、反対にそれほど収入はなくても生活を楽しみ、ちゃっかり貯金している人もいます。いったい何が違うのでしょう?
■“貯まらない人”の共通点4つ
まず、お金のやりくりが上手な人は、目的意識がはっきりしていて無駄なところにはお金を使いません。「必要・不必要」が明確なので、予算管理も貯蓄もしっかりできるのです。「みんながこうしているから」「これくらいはいいだろう」というマインドでは、お金は貯まりません。
お金の貯まらない人は、“ちょこちょこ買い物をする・引き出す”、“セールや割引品に弱い”、“誘いを断りにくい”といったクセがあります。つまり、目の前のことに反応して流されてしまい、本来の目的を見失ってしまうのです。
「それ、私だ」と思い当たる人も、多いのでは? それでは、お金を貯めるためにはどうしたらいいのでしょうか。有川さんは、「貯まらない人」には4つの悪癖がある、と言います。
(1)毎月“残ったお金”だけを貯金する
毎月、生活費や娯楽費など色々な支出をしたあと、余ったお金を貯金にまわす方法をしていると、目標金額や貯金期間をプランニングできず、ついついお金を使いすぎてしまいます。
(2)1つの口座にぜーんぶ貯金
普通口座にすべてのお金を入れていると、生活費やローンのための頭金など、様々な用途金がごちゃごちゃになり、「どれ」に「いくら」使えるのか分からなくなってしまいます。
(3)できるだけ多くを貯金にまわそうとうする
これは一見お金が貯まりそうな行動ですが、ムリはいけません。「とにかく貯金!」「毎月、最大限に貯金しなきゃ」と節約したり我慢したりすると、ストレスでいきなり散在に走ったり、「やーめた」と挫折してしまったりと中途半端な結果に終わってしまいます。
(4)クレジットカードの支払いを把握していない
翌月やボーナス月に持ち越したクレジットカードの支払い金額を把握できていないと、貯金を圧迫することになってしまいます。