中国をつけ上がらせた親中派の財界人&経済人列伝【7】
ANA「アカ財界人と批判を浴びても日中のパイプ作りに奔走」
■東京貿易の松宮康夫・元社長&会長
東京貿易は専門商社だが53年、中国と、戦後初の昆布のバーター取引を成立させる。その後、香港上海銀行を仲介として信用状の決済が順次拡大していく。このシステムは東京貿易の電報の略称にちなんでトーマス方式、逆トーマス方式と呼ばれるようになる。松宮はトーマス方式と呼ばれる日中貿易の先駆者となった。
54年に八幡製鐵(現新日本製鐵)の指定輸出業者となる。松宮の中国での足跡は新日鐵と軌を一にする。
(文=編集部)