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一方、野間氏は、出版社31社で構成され、主に電子出版事業に関する調査・研究を行う日本電子書籍出版社協会の代表理事を務めるなど、電子書籍に力を入れていることは知られている。この野間氏の動き、「旧態依然とした体質を引きずったまま、書籍の流通において高いマージンをとる取次業者の中抜きを狙っている」と話す関係者もいる。
つまり、「セブン&アイと手を組み、既得権益を守りたいトーハンと、その中抜きを目論む出版各社を代表する野間氏の対立軸が浮かび上がってきた」との見方が、出版関係者の間にあるのだ。
いずれにしろ、“トーハン藤井丸”の前途は見通しがたく、さらなる混乱が起きる可能性も予想される。「取次2強の一方であるトーハンがこのまま弱体化し、もう一方の日販のみが肥大化するのは困る」という、出版界の声も強いのだが……。
(文=編集部)
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