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“逆ばり”キャリア術 第4回

グッチ元人事部長「“〜のプロ・専門性”という転職の落とし穴」

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厳しい就職状況を報じる、8月28日付日経新聞。
デル採用マネージャー、グッチ人事部長などを歴任し、1500人以上を面接、300人以上を昇格・異動させた経験を持つ、まさに人事のプロ・小山弘樹。ビジネスマンのキャリア形成や人事の"現実"を知り尽くした小山氏が、「自分らしく、楽しく働き続けるための戦略づくり」について具体的な方法と心構えを伝授! 

 前回(http://biz-journal.jp/2012/06/post_277.html)の最後に、充実した働き方をするためには、次の4つの要素の間で整合性が取れていなければいけないと書きました。今日はそれについて掘り下げていきましょう。

 (1)情熱
 (2)資質・才能
 (3)知識・スキル
 (4)活用方法

 (1)情熱は、まさにその名の通り、自分が本当に熱意を傾けられることです。これに関しては、以前の記事(http://biz-journal.jp/2012/05/post_143.html)で書いているので参考にしてください。

 (2)資質・才能も、その言葉の通りですが、

   「あなたの得意なこと」
   「ついついやってしまうこと」
   「他の人からよく褒められること」

などがそれにあたります。誰とでもすぐ仲良くなれる、人前で話すのが得意、何時間でも一つのことについて考え続けることができる、失敗からの立ち直りが早い、などです。これも自分の過去を振り返ったり、親しい友人や取引先に聞いたりしてみることで明らかになります。

知識・スキルというくせ者

 (3)知識・スキルは、いわゆる職歴から身につけた専門性です。法人営業を15年やった、簿記一級の資格を取って経理を5年やった、といったことです。職務経歴書に書ける内容、と言ってもよいでしょう。

 今までは、キャリアというと、この部分のことを指していました。ここしか見なかった、と言ってもよいと思います。

 しかし実は、これからのキャリアをつくる上で、これはちょっとくせ者です。どういうことか、ご説明しましょう。

 今までは、ざっくりいうと、「わかりやすい専門性のある経歴がよい」という考え方でした。

 「私は、人事の専門家です」
 「私は、公認会計士の資格があります」
 「私は、法人営業のプロです」

と名乗ることができれば、とりあえず次の仕事が探しやすい、というメリットがあったからです。しかし、これからは、その経歴が足かせになる可能性があるのです。