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本日発売バーガーキング“真っ黒&ビッグ”バーガー、そのお味と発売の狙いとは?

文=成田男/フリーライター
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本日発売バーガーキング“真っ黒&ビッグ”バーガー、そのお味と発売の狙いとは?の画像1バーガーキングの「黒 NINJA」(撮影=編集部)

 大きな具材とサイズのワッパー(ハンバーガー)で知られるハンバーガーチェーン・バーガーキング(運営元:株式会社バーガーキング・ジャパン)は、期間限定の商品「黒 NINJA(KURO NINJA)」を本日(10月25日)より国内全店舗にて販売する(単品:680円、ドリンクMコンビ:830円)。10月、真っ黒なバンズ、バーガーキング独特の大きなビーフパテやビッグサイズのベーコンなど、そのユニークなビジュアルとともに発売が発表されて以降、一部ネット上などでは「おいしそう」「胃がもたれそう」「一度は食べてみたい」といったコメントが多数寄せられ、早くも話題を呼んでいた。

「黒NINJA」の中身を具体的に見てみると、炭火焼きのような香ばしさを出す竹炭を練り込んだ「黒バンズ」が、「ワッパー」サイズ(約113g)のビーフパティ、直火で焼き上げた厚さ約5mm、幅約25cmというビッグサイズのキングズベーコン、さらに幅約10cm、奥行約7cmというワイドサイズのハッシュブラウンを、オニオン、レタス、マヨネーズと一緒にサンド。仕上げにバーガーキングジャパンオリジナルの黒褐色シャリアピンソースで味付けされたもの。ちなみに、黒褐色シャリアピンソースとは直火焼きのビーフパティとの相性を追求し、オニオンをじっくりと炒め、甘みとコクを出した醤油ベースの和風ソースだという。

 実際に購入した30代男性は、「香ばしいバンズと肉厚なパテ、和風のソースがよく合い美味しい。しかもボリューミーで食べごたえがあるのもうれしい。また購入したい」と好感触を示した。

 また、20代女性は、「通常のハンバーガーより厚さがあるため、少し食べにくい。味については、ひとつひとつの具が大きいので、それぞれの具の味とソースの濃さが、口の中で独立してしまっているようにも感じた。加えて、大きな脂っこい具が満載のため、胃がもたれ気味になった」との感想を漏らした。

 このほかにも、7月にマクドナルド(マック)が期間限定で発売した“1000円高級バーガー”「クォーターパウンダージュエリー」も食べたという40代男性は「マックの1000円バーガーは、正直『この味と量で1000円は割高』と感じたが、『黒 NINJA』は600円台でこの重厚感なら納得感がある」と語るなど、満足げな様子だ。

 実際に食べた消費者の感想はさまざまのようだが、そもそも今回バーガーキングがこのような“黒&ボリューミー”バーガーを発売した狙いはなんなのか? バーガーキング・ジャパン広報は次のように語る。

「昨年秋に発売した黒バンズを使用した「黒バーガー」は、お客様から大変ご好評をいただき、昨年のバーガーキングの新商品の中で最も売れた商品となりました。販売終了後も復活を望む声が多く、今回は「ご要望にお応えするかたち」で、食欲の秋にちなみ、ボリューム満点、ソースや具材にさらにこだわり、バ-ジョンアップして発売に至りました」

 また、「NINJA」というネーミングの由来についても聞いてみると、「バーガーキング・“ジャパン”のオリジナルの商品であり、『日本にいらっしゃる世界の方々』に親しみをもって食べていただきたいという思いから、世界を魅了する日本の独自文化である“忍者”の名を冠としました」(同)とのことだ。

ボリュームとインパクトで話題性狙う?

 バーガーキングの商品は、ワッパー(「とてつもなく大きい」の意味)なボリューム感を売りにしており、現在のハンバーガーチェーン各社でもボリューム(メガ)志向が潮流となっているので、そのあたりのニーズをキチンと満たした商品ともいえる。

 また、話題となっている「黒い色」を押し出した一番の理由は、バーガーキングが日本国内での知名度、シェアはまだまだ低いという事実を踏まえた上で、「興味・関心を引くためのインパクト重視」の戦略を取ったためと考えられる。

 つまり、もともとバーガーキングがメインターゲットとする30代以上の“大人層”に、「ワッパー」で確実に訴求しつつ、インパクト重視の「黒いバーガー」「NINJA」というポイントでの話題づくりを狙ったのではないだろうか。

 今回の「黒NINJA」発売が、バーガーキングのシェア拡大の突破口となるか? 今後の動向が気になるところである。

 バーガーキングは1954年に設立された、世界で2番目に大きいハンバーガーチェーンで、世界82カ国で1万2000店以上の店舗を展開している(2013年9月末現在)。日本国内へは1990年代に参入したが、経営戦略の不調で2001年に一度撤退。その後、07年6月に新たに1号店をオープンし、再参入を果たした。10月25日現在、日本国内で72店舗を展開し、将来的に300店舗を目標としている。
(文=成田男/フリーライター)

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