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高級アイスクリーム戦争、寒い年末年始になぜ過熱?コンビニ各社はこだわり新商品続々

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「ローソン HP」より
 夏の風物詩であるアイスクリームだが、実は年末年始も真夏に並ぶほどの売れ行きになるというのは、あまり知られていない。中でも高級アイスクリームは年間を通して最も売れると。

 そんな年末も押し迫った12月、大手コンビニエンスストアチェーン2社が相次ぎ高級アイスクリームの新商品を発売し、力を入れている。

 まず口火をきったのはローソンだ。

 同社は12月17日から全国の1万324店全店(11月時点)で、2種類の味を合わせて楽しめるオリジナルプレミアムアイス「ウチカフェKiSSシリーズ」(270円)の発売を開始した。種類は「濃厚ミルク&ストロベリー」「カカオ&マロン」「紫いも&抹茶」「ハニーミルク&ゆずジンジャー」の4つであり、すでに初回100万個以上が店舗に出荷されている。

「クリスマスや正月などハレの日の多い年末年始は人が集まる機会も多いせいか、寒くてもアイスクリームが売れます。中でも元日の販売数は通常の2.5倍。しかもちょっと豪華なアイスクリームが売れるのです。そこで、そうしたニーズに応えるために発売したのが今回のプレミアムアイスです。新商品では、飽きがこないよう2つの味が楽しめるようにしました。それぞれの味を楽しんだり、もしくは混ぜて食べるとまた違った味になるので、3つの味を楽しむことができます」(ローソン広報担当者)

 組み合わせは複数のジェラート専門店をリサーチして、特に人気のある組み合わせを参考にしたという。また、イチゴや栗、いも、ゆず、生クリームなど素材は国産にこだわっている。

●セブンは大きめサイズで勝負

 一方で、コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンも12 月24日からクリスマスや正月向けの商品を展開する。

 セブンは米国初の人気アイスクリームチェーン「コールド・ストーン・クリーマリー」(CSC)と共同開発し、冬季限定で2種類のカップアイスクリーム(各378円)を全国の1万5992店全店(11月末時点)で発売する。

「ひとつはチーズケーキアイスクリームにストロベリー、ブルーベリー、ブルーベリーソース、キャラメルソース、グラハムパイを混ぜ込んだものです。もうひとつはミルフィーユケーキをイメージし、カスタードアイスクリーム、ストロベリー、ストロベリーソース、パイ、ホイップクリーム、スポンジケーキを混ぜ込んだものです。年末年始は人が集まる時期ですから、お客様の『たっぷり食べたい』という声を踏まえて大幅増量し、通常の115mlから大きめサイズの150mlにしました」(セブン-イレブン広報担当者)

 セブンでは期間内にそれぞれ100万個の販売を目標にしているという。
 
 これまでコンビニで売られる高級アイスクリームといえば、老舗のハーゲンダッツが高いシェアを誇ってきたが、前述したコンビニ2社の動きは、同社にとっては強力なライバルになりかねない。これについてハーゲンダッツ・ジャパンの広報担当者は次のように話し、とりあえずは静観する姿勢を見せている。

「私たちにとっても一番商品が売れるのは12月ですが、新しいキャンペーンをする予定はありません。コンビニの参入は、ライバル誕生というよりも、両社が積極的にPRしていくことで、アイスクリームの市場がさらに盛り上がるのではないかと期待しています」

 寒い年末年始の「高級アイスクリーム戦争」が、徐々に熱気を帯びてきている。
(文=松崎隆司/経済ジャーナリスト)