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ブームのトクホ飲料、その効果に専門家や消費者から疑問続出~業界主導のトクホ許可

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「Thinkstock」より
 この春はトクホ(特定保健用食品)が過熱しそうだ。

「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/3月15日号)巻頭コラム『飲料メーカー続々参戦、過熱トクホに迫る試練』によれば、お茶やコーヒーなどの開発競争が続くトクホ市場に日本コカ・コーラも参入するという。

 しかも、それはコーラ分野ではなく、茶飲料だ。その特徴は「トクホで初めての2つの保健用途(脂肪の吸収を抑える、糖の吸収を穏やかにする)を得た商品」で、「トクホ商品では過去最大のプロモーションを行う」としている。

 トクホのお茶は、それまでにも販売されていたが、サントリーが「伊右衛門 特茶」を昨年10月に発売すると、発売から2週間で年間販売目標の100万ケースを突破して話題になった。このヒットに続けと、4月7日に日本コカ・コーラが「からだすこやか茶W(ダブル)」を発売して市場に参入、さらに4月15日にはアサヒ飲料も「食事と一緒に十六茶W(ダブル)」を発売予定で、「お茶といえばトクホ」といわんばかりのCMキャンペーンが行われそうだ。

 そもそもトクホとは、国の審査を受けて「おなかの調子を整える」などの保健用途の表示を許可された食品だ。2012年にはキリンビバレッジがコーラ飲料初のトクホ「メッツコーラ」を発売し、発売初年度に、当初目標の6倍以上となる600万ケースを販売する大ヒットとなったことが記憶に新しい。

●増えるトクホ商品、しかし効果には疑問の声も

 しかし、どの程度の効果があるのかを疑問視する向きもあり、過去に当サイト記事『“巨大市場”のサプリ・トクホ食品のウソ~効果を誇張、不必要な商品を煽る誇大広告が蔓延』でも取り上げた通りだ。

 また、外食マーケティング研究者と栄養学者、生理学者が語り合った新刊『あれは錯覚か!?超人気グルメのぶっちゃけ解剖学』(笠岡誠一、都筑馨介、横川潤/柴田書店)では、トクホの成分(関与成分)について栄養学者である笠岡氏が、次のように語っている。

「入っている関与成分の多くが食物繊維なんですね。食物繊維にもいろんな種類があって、難消化性デキストリンも食物繊維だし、ポリデキストロースもそうです。効果としては、一緒に食べた脂肪を食物繊維が抱き込んで、そのまま便として出す。だから食べても吸収はされにくい。その分、血中の脂肪が上がらないという理屈です。それがどういう人でどの程度の効果を持つかははっきり言えないと思います。(略)脂質のもっと少ない通常の食事で、この食物繊維の効果がてきめんに現れるかというと、どうかなと思いますよ」

 東洋経済の記事でも、「『からだすこやか茶W』は、1回の食事ごとに1本(350ミリリットル)、1日3本飲むことで保健効果が期待できる。飲む本数が少なかったり、食事中以外に飲んだりした場合、表示されている効果は得にくい」としており、国民生活センターへの消費者からの相談も「『1年間飲んでいるのに血圧が下がらない』など、トクホの効果に関するものも多い」という。

『あれは錯覚か!?超人気グルメのぶっちゃけ解剖学』


栄養学・生理学・マーケティングの教授3人がヒット商品の“なぜ”を紐解く

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