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【ワシントン時事】訪米中の植田和男日銀総裁は19日、ワシントン市内のピーターソン国際経済研究所で講演し、経済指標次第で追加利上げを検討する方針を明らかにした。月間6兆円程度としている国債購入額の削減にも意欲を示し、金融政策のさらなる正常化に含みを持たせた。
植田氏は「今後入手される指標次第で、短期金利を変更する」と明言。「基調的な物価上昇率が上がれば、利上げの可能性は非常に高い」と述べた。ただ、日銀は過去30年、持続的な利上げを行ったことがないため、経済動向の推測は難しいとして、追加利上げは「チャレンジングだ」と認めた。
また、「近く長期国債購入を減らすタイミングを模索する」と言明。長年にわたって国債購入を続けてきたことから、市場への影響を踏まえ、削減は「緩やかに行う」と述べた。
植田氏は、日銀が長期にわたる異例の金融緩和を余儀なくされた教訓を問われ、「デフレもしくはゼロ近辺のインフレ率が長ければ、脱するのが難しくなる」と強調。「長短金利操作など大規模な資産購入を行ってきたが、どれも大幅利下げの完全な代替にはならない」と語った。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/04/20-10:12)
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