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日銀、マイナス金利解除で調整=高水準賃上げ、物価2%実現に自信―連合集計踏まえ最終判断

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日銀本店=東京都中央区(AFP時事)

 日銀は14日、来週18、19両日に開く金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除する方向で調整に入った。2024年春闘で大企業を中心に昨年を大幅に上回る賃上げ回答が相次ぎ、2%の物価上昇目標の持続的実現の確度が高まったとの見方を強めている。連合が15日に発表する回答の第1回集計結果を確認した上で最終判断する。

 マイナス金利を解除すれば07年以来17年ぶりの利上げとなる。長期金利を0%に誘導する長短金利操作(YCC)の撤廃を含めて、大規模金融緩和の正常化に踏み切ることを検討する。 

 大企業による13日の春闘集中回答では、満額回答が相次ぎ、連合の第1回集計での平均賃上げ率は、昨年を大幅に上回ることが確実となっている。日銀は、賃金と物価がともに上昇する「好循環」実現に近づいたとの判断を強めている。

 日銀は現在、金融機関が預け入れる当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用している。マイナス金利政策の解除後は、短期金利(無担保コール翌日物レート)を新たな政策金利とし、「0~0.1%」に誘導する。

 また、長期金利を直接操作するYCCを撤廃するとともに、長期金利の急騰(債券価格の急落)を避けるため、大量の国債買い入れを当面継続。現在の買い入れ額(月間6兆円弱)から大きく変動しないよう一定規模の国債購入を約束する。

 上場投資信託(ETF)に関しては新規の買い入れを中止する。日銀内の一部には、中小企業への賃上げ波及をなお見極めるべきだとして3月のマイナス金利解除に慎重な意見もある。ただ、賃上げの加速を受け、政策変更に対する容認論が広がっている。植田和男総裁は13日の国会で、政策変更の判断に関し「現在本格化している春季労使交渉の動向は大きなポイントになる」と指摘していた。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/03/14-22:12)

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