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政府・日銀が、日銀がマイナス金利政策の解除に踏み切った場合でも、デフレ脱却や2%の物価上昇目標を盛り込んだ共同声明を当面継続する方針であることが15日、分かった。日銀の大規模金融緩和策が大きな転換点を迎える中、共同声明の変更により金融市場に不測の事態が及ぶことを回避する。
政府・日銀の共同声明は2013年1月、当時の安倍晋三政権と白川方明総裁時代の日銀とで締結した。デフレ脱却と持続的な経済成長に向けた連携強化が目的で、2%の物価目標を明記している。その後、黒田東彦前総裁の下で行った異次元の金融緩和策の根拠ともなってきた。
2%を上回る物価上昇が続き、企業による高水準の賃上げが相次ぐ中、日銀の大規模緩和策は今後、段階的に正常化へ向かう見通し。ただ、マイナス金利解除は17年ぶりの利上げとなるため、長期金利や為替相場など市場が不安定になる事態も想定される。
このため政府・日銀は、日銀がマイナス金利解除を決める場合でも、持続的・安定的な物価目標の重要性は変わらないとして、共同声明の廃止や早期の見直しはしない方針。政策連携姿勢を引き続き示すことで市場に安心感を与え、岸田文雄政権が目指すデフレからの完全脱却につなげたい考えだ。
植田和男日銀総裁は23年4月の就任時、岸田首相と会談し、共同声明を直ちに見直す必要はないとの認識で一致していた。 (了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/03/14-22:12)
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