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問題は、横浜のマンションと同様に床が大きく傾いていることだ。
「リビングの端と中央では、2cm近い高低差があり、中央が凹んでいるんです。フローリングを剥がして検査すると、床のコンクリートがたわみ、大きなヒビ割れができていました。(略)車椅子の足にロックを掛けないと、ツーッと滑るほど深刻です。配水管の遮音壁が設計通りに施工されていないため、上下階の住人が用を足す音がわかるほど音漏れがひどい。夜の営みもまる聞こえで、住民同士のトラブルの原因になっています」と住民(同記事より)。
専門家も「施工と設計、両方に大きな問題があります(略)押し入れの中に無意味な電動ファンが付いていたり、日曜大工レベルです」と解説するほどだ。現在も裁判所で訴訟になっている。
また、「紙の爆弾」(鹿砦社/7月号)では『ミサワホーム「六億円の欠陥物件」を巡る裁判』という記事を掲載している。こちらは、1995年にミサワホーム近畿が建てた兵庫県宝塚市の豪邸のケースを紹介している。「日常生活に欠かすことができない、キッチン、浴室、トイレなどの水回り箇所の漏水」に、「家屋の一部では地盤沈下によって傾斜していることまで明らかになった」という。ただし、この件では訴えた買い主側が敗訴している。
昨今の住宅施工ミスの原因は、職人の不足、設計者、施工者の力量不足、厳しいコスト削減などにある、と指摘されがちだが、問題となったマンションは1990年代から2000年代初頭の物件ばかり。今後も、こういったトラブルが表面化してくるのかもしれない。住宅はブランドに惑わされずに、購入の検討をしたいものだ。
(文=松井克明/CFP)
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