アベノミクスに対する評価が割れているが、日本の景気はあまり回復しているようには見えない。
このような情勢の中、日本の政治家や大企業には、日本人の心に火をつけるような荒唐無稽なチャレンジをしてもらいたいものだ。
そこで、筆者からのアイデアの一つとして、軽自動車規格でスーパースポーツカーをつくるというプロジェクトを起案したい。条件としては、最低でも燃費はリッター25km、馬力は100馬力オーバーで最高時速200kmを実現し、しかも価格は200万円以下とする。
軽自動車は、簡単にいえば排気量660ccを上限とする小さな車であり、税制上有利な設定をされている国内だけの規格である。昨今の不景気とガソリン価格の高騰を受けて、国内の自動車販売市場が冷え込む中、燃費の良さと価格の安さで軽自動車に人気が集中している。
【軽自動車規格-1998年10月に規格改定】
全長 3400mm(3.40m)以下
全幅 1480mm(1.48m)以下
全高 2000mm(2.00m)以下
排気量660cc以下
定員 4名以下
貨物積載量 350kg以下
単に排気量だけの問題なら当てはまる小型車は世界中にあるが、軽自動車として登録するためには、車体のサイズや安全基準など、国内の厳しい審査を通る必要があり、なかなか簡単にはいかない。つまり、軽自動車規格は結果として国内産業を守る輸入障壁になっているといえる。
だからこそ、日本車メーカーは、軽自動車規格に適合した上で、最高出力100馬力、最高時速200kmのスーパースポーツカーをつくるべきではないだろうか。現在、安全対策として自動車業界では軽自動車の馬力を64馬力以下に抑える自主規制を設けているが、その安全面も考慮した上で、100馬力を達成してもらいたい。
●日本のモノづくりのすごさとは
ちなみに、同じようなカテゴリーとしては、自動車レース・フォーミュラ1(F1)でも知られるケータハムが、セブン160という車を出しているが、最高出力80馬力、最高時速160kmの性能で、価格は税込ながら400万円近い。