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闘うジャーナリスト・佐々木奎一がゆく! ワーキングクラスの被抑圧者たち 第24回

猫大量虐待?殺処分・遺棄横行か…動物実験や皮・肉の闇市場へ売却疑惑も

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ぷーちゃんを探すチラシ
 昨年夏、東京都大田区で毒入りのエサを与えたり首を絞めて壁に叩きつけたりして、猫を約50匹虐殺した男が逮捕された事件は記憶に新しいが、猫をめぐる事件はほかにもある。例えば、現在最高裁判所で争われている次の事件だ。原告側の意見陳述および判決文によると、事件の概要は以下の通り。

 兵庫県伊丹市在住の主婦A氏は、約15年前から猫の保護を続けている。きっかけは当時の引っ越し先である同県尼崎市の自宅周辺やパート先に野良猫が多く、子猫が次々に生まれては死亡するのを見たからだ。A氏は、自腹で猫の避妊去勢手術をしたうえで里親探しも行った。5年ほどして仲間が1人でき、インターネットで里親を募集するようになった。

 こうしてA氏は年間で子猫を55匹ほど保護し、そのうち約50匹を譲渡するようになった。引き取ってもらえない子猫たちは自宅で保護するうちに年々増えていき、現在伊丹市の自宅では約35匹を飼っている。

 A氏は2011年10月、友人から「保護した猫のぷーちゃんの里親を探してほしい」と頼まれた。そこで、自身が運営しているウェブサイト「いつでも里親募集中」に載せたところ、大阪府枚方市に住む男性B氏から連絡がきた。

 メールでB氏とやり取りする限り誠実な印象を受けたため、A氏は仲間と共にB氏宅を訪れ、直接ぷーちゃんを見てもらうことにした。B氏宅は2階建ての古い長屋で、2階の一室は猫専用の部屋になっており、猫のトイレ、ベッド、キャットタワーがあった。B氏は猫に慣れている様子で、キャットフードを皿に入れてぷーちゃんに与えた。B氏の職業はパソコン修理業で、アルバイトも時々していると答えた。A氏はぷーちゃんを渡しても大丈夫と判断し、譲渡した。その後しばらくは、B氏から写真入りで「しっかり飼っている」とのメールが届いた。

●ぷーちゃんが行方不明に


 同年12月21日、A氏は別件で保護したペルシャ猫の里親募集をネットで告知したところ、B氏から応募があった。もう一匹飼いたいのかと思ったが、話していくうちにA氏はB氏の様子がおかしいと感じた。B氏は、「初めまして」とあいさつをし、「今は生後3カ月の子猫を飼っている」と述べた。

 ぷーちゃんの月齢と異なるため、「ぷーちゃんは元気ですか?」と聞くと、B氏は慌てた様子で、「ぷーちゃんは友人に預けている」と答えた。A氏はぷーちゃんの安否が気になりB氏の家を訪ねたが、ぷーちゃんはおらずコテツという子猫がいるだけだった。