1月29日、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは4月1日から、東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの料金を改定すると発表した。
1日券である1デーパスポートは大人6400円から6900円に500円の値上げだ。2デーパスポートは大人1万1000円から1万2400円に、アフター6パスポートは3900円から4200円に値上げされる。年間パスポートは大人5万3000円から5万9000円となる(いずれも税込み)。このほかシニアパスポート、スターライトパスポートなど全券種が値上げとなる。シニアパスポートの適用対象は60歳以上から65歳以上に引き上げる。駐車場料金も土日祝は1000円値上げする。
駐車場料金の改定、チケット全券種に関する料金改定は、消費税改定時を除けば2011年4月以来4年ぶりだ。
入場料値上げで得た利益を新しいアトラクションの建設、新しいショーの開発、と積極的な設備投資を行うことで新たな顧客を開拓する方針だが、14年4月の消費増税に合わせて、1デーパスポートは200円値上げしたばかりだ。
くしくも、大阪のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイも、1日券の1デイ・スタジオ・パスを1月30日から220円値上げし7200円(12歳以上65歳未満の税込み料金)にするなど、3券種の価格を改定した。
滞在時間と料金の相関関係
こうした値上げに対して、インターネットを中心に疑問の声が出ているが、テーマパーク研究の第一人者である桜美林大学ビジネスマネジメント学群専任教授の山口有次氏も次のように指摘する。
「オリエンタルランドは『目指すべきはキャパシティ(適度な収容能力)の最大化で、値上げありきではない』というのが基本戦略で、毎年のように値上げをするユー・エス・ジェイとは性格を異にしています。アトラクションや雰囲気が適度なにぎわい(キャパシティの最大化)を生み、長時間いてもテーマパーク内の居心地がいいのです。すると、『滞在時間が長くなればなるほど、商品や飲食物の購買率が上がる』。こうして、売り上げが増えるという戦略が優先されていました。この滞在時間に見合うかたちで、1デーパスポートの料金は設定されていたはずです。ところが、14年4月に1デーパスポートは6400円になったばかりで、滞在時間や売り上げとのバランスがやや崩れているように思えてなりません」