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住宅購入で1千万損することもある?住宅ローン、組み方で大きな差 変動金利型はリスク大

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「ARUHI HP」より
 マイホームの購入に当たっては、物件選びに負けないほど住宅ローン選びが大切だといっても過言ではない。つまり、どんな住宅ローンを選んで、どのように払っていくのかによって、同じ金額を借りて同じ期間支払うのであっても、何百万円、ひょっとしたら1000万円前後の差が生じてしまうこともあり得る。

 住宅ローンの総返済額は金利、借入額、返済期間の3つの条件によって異なってくる。現在の長期金利は、史上最低に近い。これは預金金利も低いが、住宅ローン金利も低いということ。考えようによっては、住宅ローンを組んだり借り換えを検討するのに最適な時期だといえるのではないだろうか。

 住宅ローンはどれでも大差ないと思いがちだが、ここに大きな落とし穴が存在する。金利のタイプや返済方法によって、大きく返済額は変わってくる。住宅ローンの金利には下記の3つのタイプがある。

(1)固定金利型:完済まで同じ金利が適用される
(2)変動金利型:金利は半年ごとに変更される
(3)固定金利選択型:任意の一定期間のみ金利を固定したもの。変動金利の一種

変動金利はリスクが大きい

 変動金利型で住宅ローンを組んでいる場合、現在は毎月の返済額を問題なく支払えていても、金利が大きく上昇すると払いきれなくなってしまうリスクを抱えることになる。

 これまで約20年間、日本はデフレに直面しており、国民は金利が上昇するという感覚を思い出すことができないし、そもそも高い金利を経験したことがない人も大勢いる。ますます少子高齢化が進む日本は、これからも「金利がそう上がることはないだろう」と考えている人が多いのも無理がないかもしれない。

 しかし、ギリシャなど財政危機に直面している国の金利を考えてみてほしい。6月9日現在の10年ギリシャ国債金利は11.49%というように、「景気がよい=金利が高い」というわけではないことがわかるだろう。

 また通常であれば、物価が上昇すると金利も上昇することが多い。政府と日銀は物価の上昇を断言している。変動金利型で住宅ローンを組んでいる場合、金利の上昇に伴って返済額も上昇する。収支がギリギリの家計では、払えなくなってしまうかもしれない。このような状況下で、これから住宅ローンを選ぶのであれば、固定金利のほうが安心できるのではないだろうか。

 現実には、不動産会社や金融機関で変動金利型を勧められることが多い。なぜなら、変動金利型のほうが固定金利型よりも金利が低く設定されているため、目先の返済額を低くすることが可能だからだ。したがってローンを組む金銭的負担や心理的な負担が少なく、勧められるままに変動金利型を選択してしまう人が多い。しかし、あくまでも変動金利型の場合、提示される返済額は“当面の間”だけしか保証されていないということを胆に銘じてほしい。

「できるだけ幅広いお客様への融資の可能性を追求したい」

 低金利の恩恵を受けたいが、将来の金利上昇リスクを避けたいのであれば、固定金利のほうが得策だといえる。固定金利型の住宅ローンとしては、銀行など金融機関が提供するローンと、民間金融機関と住宅金融支援機構がタイアップして融資を行う「フラット35」が存在する。金融機関によって金利や手数料が異なるため、一口にフラット35といっても比較検討の上利用するべきだ。

 フラット35は全国で330の金融機関が取り扱っているが、取り扱いシェア5年連続ナンバー1はアルヒという企業だ。聞いたことがないという人がいるかもしれないが、同社は今年5月、SBIモーゲージから社名変更を行い、新たなスタートを切っている。そんな同社のコンセプトは「住生活プロデュース」。“面倒な住宅ローンから楽しい住宅ローンへ”をコンセプトに、よりよいライフスタイルを提案するということだ。

アルヒ株式会社代表取締役会長兼CEO・浜田宏氏

「多くの金融機関が貸し渋っているお客様でも、十分なコミュニケーションを行い、なんとか融資できる可能性を見いだしていきたい」と語るのは、アルヒ株式会社(ARUHI)代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)の浜田宏氏だ。

 例えば、収入の低い女性は住宅ローンを組みにくい。しかし、女性は男性に比べて計画的に貯蓄を行っている人が多く、独身であっても将来を見据えて積極的に住宅を購入する傾向があるといわれている。また、自営業者や外国人も一般的に住宅ローンは組みにくいといわれている。浜田氏は「表面的な判断で決めつけるのではなく、しっかりお客様と話し合い、できる限り多くの方々に融資を行っていきたい」と意気込む。

 さて、多くの企業がフラット35を取り扱う以上、差別化が大きな戦略となる。フラット35は住宅金融支援機構による融資であるため、どの金融機関を経由しても大差ないからだ。もっとも、細かいところでは異なることもある。例えば、融資事務手数料を一律3万円や5万円に設定しているケースもあれば、融資価格の1%、または2%などとしている金融機関もあり千差万別だ。注意が必要なのは、融資事務手数料が3万円など低ければ金利は高め、融資事務手数料が高めなら金利は低めなど、同じフラット35であっても比較しにくい面があることだ。住宅ローンのシミュレーションを行う場合は、手数料や団体生命保険料なども含めて総返済額で判断するのが望ましい。

ARUHIが目指す方向性とは?

 では、通常の金融機関で住宅ローンを組んだ場合と、ARUHIの場合を比べてみよう。ローン契約後は、特に金利が上下したとしても支払いが滞らない限り、契約者に連絡が来ることはまずない。ところが、ARUHIの場合は「金利が上がりそうですので、繰り上げ返済しませんか?」といった提案などの積極的なアフターサービスを心がけることで、「住生活プロデュース」としての包括的なサービスを提供している。

 さらに、7月1日よりサービスを開始するARUHIメンバーズクラブでは、新生活スタートアップに必要な家具や家電などを優待価格で購入でき、将来的には引っ越し、子育て、塾、お稽古ごと、家事代行、介護など幅広いジャンルでサービスを利用できるようになる予定だという。

「住宅ローンの販売後でも、貸しっぱなしで放っておくことはしない」(浜田氏)

 自動車保険は、各社がロードサービスや事故対応能力で差別化する戦略をとっているが、そんな戦略の住宅ローンがあってもよいのではないだろうか。

 住宅金融支援機構の民間住宅ローン利用者の実態調査によると、住宅ローンを利用する人の40%は、他のローンと比較すら行っていないのが現状だ。人生で最も高い買い物といわれる住宅購入。人任せにしていると、損をすることになりかねない。また、その次に高いといわれる保険、そして自動車など、包括的なファイナンシャル・プランニングを心がけるべきだろう。この3大出費を見直すと、貯蓄額にも余裕ができるはずだ。

 もし変動金利型や固定金利選択型で住宅ローンを組んでいるならば、ぜひこの機会に見直すことをお勧めする。幸いフラット35の場合、借り換えの場合でも利用することが可能だ。住宅ローンは固定金利で借りることが理想的といわれているが、返済額を低くするために泣く泣く変動金利を選んだ人も多いと思う。借り換えのチャンスを逃さないようにしよう。

 なお、政府は現在「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」として一定の条件を満たす住宅の場合、0.6%金利を引き下げる「フラット35S」を提供している。フラット35Sの対象となる住宅は、以下の4つのうち、ひとつの条件を満たす必要がある。

(1)省エネルギー性
(2)耐震性
(3)バリアフリー性
(4)耐久性・可変性

 フラット35の6月の適用金利は、1.54%と過去最低だ。20年以下の場合は、さらに低く1.31%となる。フラット35Sの場合、ここから当初の5年間または10年間、0.6%引き下げられるため、0.94%、0.71%と1%を切る驚きの低さになる。変動金利型の住宅ローンと比べて、まったく遜色ない水準だといえるだろう。

 残念ながらフラット35sは借り換えに利用できないが、中古住宅であっても購入の場合は適用可能だ。なお、フラット35Sの申込期限は来年1月29日までの受付となっているが、予算がなくなり次第打ち切られる可能性があるので、利用の検討は早めにしたほうがいい。

 読者諸氏には、できるだけ低い金利で包括的なサービスを受けられ、なおかつ自分のライフスタイルに合った住宅ローンを、ぜひ見つけてほしいと切に願う。
(文=横川由理/ファイナンシャルプランナー)

参考リンク:ARUHI