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名郷直樹「健康についてウェブで検索するな!」

認知症の予防法はない?いや、早期予防は重要?「わけのわからなさ」からわかること

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「Thinkstock」より
 初めまして。名郷直樹といいます。「なごう」と読みます。「名古屋が故郷」で「名郷」というわけですが、実際に名古屋の出身です。

 12年前から首都圏で働くようになり、今は都内で開業する一臨床医です。専門はありません。専門のないただの医者です。内科でもなければ外科でもありません。小児科でもなく精神科でもありません。一応、医師免許はあります。

 ここ20年以上、根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine: EBM)の実践と教育に力を入れてきました。EBMといってもなんだかわからないと思いますし、「根拠に基づく」なんていっても、「根拠に基づかない医療なんてあるのか?」と疑問を持たれるかもしれません。

 しかし、実際には根拠に基づかない医療があふれています。

 インターネットの普及によって、何かの症状や病気について調べたいと思えば、簡単に調べられるようになりました。しかし、それは患者さんにとってよい面だけとは限らないようです。むしろ害が多いと言ったほうがいいかもしれません。なぜなら、ネット上の医療にかかわる情報のほとんどがでたらめだからです。

 もちろん、筆者の書いていることだってでたらめかもしれません。むしろそう思って読んでいただいたほうがいいでしょう。ただここでは、単なる医療についての情報だけでなく、自分が接している情報がまともなものなのかどうか、吟味する方法も含めて皆さんに提供していきたいと思います。読み手の皆さんそれぞれが、ここに書かれていることが本当なのか、熟考できるようなかたちで情報を提供しようというわけです。



 例えば、認知症の予防についてインターネットで検索してみましょう。「認知症」「予防」の2語で検索すると、筆者のPCでは認知症に関する情報提供サイトが一番上に表示されますが、こんなことが書いてあります。

「現時点では残念ながら、『こうすれば認知症にならない』という方法はありません」

 しかし、そのあとにはこう書かれています。

「最も重要なのは、早期から根気強く予防対策を行うことです」

 わけがわからないですね。

 このサイトは真っ当なほうです。冒頭に書かれた「よくわかっていない」というような記述はだいたいが本当です。これが本稿のポイントでもありますが、きちんと勉強しなければこういうことはわかりません。だからこのサイトは案外まともではないか、と大雑把に予想できるわけです。