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ソフトバンクの危機…売上高を上回る巨額借金、孫社長とアローラの対立懸念も

文=編集部
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 15年6月22日、ソフトバンクとインドの複合企業、バーティ・エンタープライゼズ、台湾の電子機器受託製造大手・鴻海科技集団(フォックスコン・テクノロジー・グループ)の3社は、インドで再生可能エネルギー事業を進める合弁会社を設立することで合意した。新会社を通じインドの太陽光発電事業に200億ドル(1ドル120円換算で2兆4000億円)投資する。

 SBGは15年12月15日、インド南東部に建設予定の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を落札したと発表した。発電能力は35万キロワット。総事業費は500~600億円で17年の稼働を目指す。

路線転換

 SBGは戦略を転換した。スプリント買収の挫折で、インドへの投資に軸足を移した。ソフトバンクのビジネスの原点である投資会社に戻る。

 SBG成長の起点は、米ヤフーへの投資だった。設立したばかりの同社に115億円を出資。同社の株価は一時3兆円もの含み益を生むまでにはね上がった。高騰した同社株が、その後の投資の軍資金となった。当時、M&Aの軍師を務めたのが野村證券からスカウトした北尾吉孝氏(現SBIホールディングス社長)だった。

 2000年には、銀行界の伝説的ディーラーといわれた富士銀行元副頭取の笠井和彦氏を三顧の礼をもって迎えた。笠井氏は「結果を出さないと社会から評価されない」と考え、業績を重視した。投資拡大路線に決別し、通信に投資先を絞り込んだ。北尾氏はソフトバンクを去った。

 04年の日本テレコム、06年のボーダフォン日本法人(いずれも現ソフトバンク)、13年のスプリントなど、通信会社の巨額買収が相次いだ。「自分の頭と時間の90%以上を通信事業に集中した」と孫氏が述懐していた時期だ。

 スプリントを子会社化したのは、スプリントが業界4位のTモバイルUSを買収して合併することが前提だった。3、4位連合で一気にトップの座に駆け上がる、という遠大な野望があった。米当局が寡占化につながるとして買収計画を認めなかったことから、14年8月、TモバイルUSの買収を断念した。TモバイルUSを買収できなかったことで「携帯電話で世界一になる」というSBGの計画は潰え、スプリントの業績は悪化した。スプリントの買収に失敗したことで、ネット分野への投資に軸足を移した。

BusinessJournal編集部

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