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【パナマ文書】世界中の首脳の税逃れ発覚で世界的混乱の様相…中国・習近平や英国首相も

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ICIJ HP」より
 最近、パナマ文書に関する報道が世界中に大きな波紋を投げかけている。パナマ文書とは、パナマの法律事務所であるモサック・フォンセカから流出した機密文書だ。まず南ドイツ新聞に漏えいし、その後、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)に渡って分析が進められた。


 この文書には、モサック・フォンセカが英領バージン諸島などの租税回避地、いわゆるタックス・ヘイブンに投資法人等のペーパーカンパニーを設立する委託を受けた顧客の名前や取引などが記載されている。その顧客には英国や中国など各国の政治家や富豪などが含まれている。

 データ量は、過去40年間、タックス・ヘイブンに籍を多く21万以上の団体の情報が含まれるという膨大なものだ。その一部には日本に住所のある人物の情報も含まれているという。

 妻の名前が記載されていたアイスランドの首相がすでに辞任に追い込まれるなど、パナマ文書は各国に大きな影響を与え始めている。それに対して欧州を中心に各国は調査を開始、OECD(経済協力開発機構)も緊急会合を開くなど、事態は深刻だ。今後、パナマ文書の解明が進むにつれて各国の政治が不安定になり経済運営への懸念が高まるなど、波紋が広がることは軽視すべきではない。

パナマ文書への懸念とタックス・ヘイブン


 パナマ文書に関する懸念は、(1)各国の政治家が資産隠しを行ったのではないか、(2)犯罪に関する金融取引が含まれているのではないか、の2点にまとめられる。

 1点目について、国民に対して納税義務を課す政治家が、自らの利益を守るために租税を回避したとの批判が高まっている。この批判を受け、タックス・ヘイブンの投資会社を通して自国の銀行の債券に投資したアイスランドのグンロイグソン首相は辞任に追い込まれた。

 2点目に関しては、米国が犯罪組織と関連があると指摘する個人や団体の名前がパナマ文書に記載されていることが問題視されている。

 では、タックス・ヘイブンを使った資産管理は違法か。英領バージン諸島などの租税回避地に投資管理会社などを設立し、資産の管理・運用を行うことは必ずしも違法ではない。重要なことは、監査法人のチェックを受け、各国が定める法令を遵守することだ。

 たとえば、米国はFATCA{Foreign Account Tax Compliance Act(ファトカ):外国口座税務コンプライアンス法}を制定し、海外口座を通した納税回避を防止しようとしている。この場合、資産を運用、管理する側も、顧客に米国民がいないか米当局に報告する義務がある。